株式会社CBCテレビ
番組審議会
第698回CBCテレビ番組審議会
開催日 | 2024年5月10日(金) |
---|---|
出席委員 (敬称略) |
池田直樹、いとう菜のは、小倉敏秀、 久保南海子、柴野理奈子、島田佳幸、戸苅創、 中北馨介、森朝奈、盛田淳夫 |
放送事業者側出席 | 杉浦会長、松波社長、水谷取締役、 今泉コンテンツ戦略部長、尾関プロデューサー、 小森編成部長 |
議題 | 1. 番組審議 『スパイの人事部』 |
1. 番組審議『スパイの人事部』全3話
放送日時 | 2024年3月11日、18日、25日 (月) 23:59~24:29放送分 |
---|---|
放送エリア | CBCローカル |
スタッフ | 番組プロデューサー 尾関美有 (ケイマックス)、内畠由貴 (ケイマックス) |
演出 | 吉村慶介 (共同テレビジョン)、尾関美有 (ケイマックス) |
脚本 | 政池洋佑 |
出演 | 堀夏喜、山崎紘菜、大原優乃、近江谷太朗、 永岡佑、北村諒、平野宏周 ほか |
《編成意図》
『スパイの人事部』は、民放連連盟賞最優秀ドラマ『スナイパー時村正義の働き方改革』の系譜を継ぐ、新しい物語として位置づけて編成。非日常的組織を支える管理部門の奮闘劇、という新しいドラマのフォーマットの可能性を探ります。
《企画意図》
もし、日本に、スパイ組織があったら…日々最前線で国を守るスパイたちがいたら…
スパイたちが国を守っている間、そのスパイたちを守っているのは、組織の「人事部」なのではないか?そしてその人事部は、どんな苦悩を抱え、何と戦っているのだろう?
そんな発想から生まれたのがこのドラマです。
現代社会の“あるある"を交えながら、一般企業でも起こっている人事部の葛藤を、架空の組織の中のヒューマンコメディとして昇華しています。
《概要》
物語の舞台は、日本の安全を秘密裏に守る『スパイ組織・N'IA(エヌ・アイ・エー)』。そんなスパイ組織の中にも、一般企業と同じように人事部員が働いている。
最近、人事部に異動になった元敏腕スパイ・守田守。
外資系企業で人事を担当していたプロフェッショナル・滝川まどか。
広報部を希望していたが人事部に配属された新入社員・玉木香奈。
問題を起こしたくない人事部長の神宮寺。
4人が向きあうのは最前線で国家の危機を救うスパイたちの「モチベーション低下」や「新入社員の配属ガチャ」「ハラスメント問題」 など、どんな企業でも起こりうる““社員”にまつわる問題ばかり。
人事部は果たして、「世界を救うスパイたち」を、救うことができるのか…?
《審議委員の主なご意見》
- この春、社会人になったばかりの若い人に見てほしいテーマ
- 30分×3話は見やすい。短い時間の中に1テーマを突き詰めて深掘りできている
- 各話どのテーマも、管理職として考えさせられる。会社の若い人にも見せたいと思った
- 登場人物のセリフから、今の若者のリアルな感覚がわかる。企業上層部に見てほしい
- 着想が良く、タイトルに惹きがあったが、緊迫感に欠ける内容で少し残念だった
- 人事の仕事がテーマだったが、現実の人事管理はもっと深い
- お仕事ドラマならば、人事部だけでなく、その上の経営層まで登場させると面白かったのではないか
- “非日常のスパイ”と“日常的な人事部”を結びつけるような、特別な設定やストーリーを期待した点ではもの足りなかった
- スパイという非日常性に期待を持って見たが、演出面でもっと視覚的な工夫が欲しかった
- 主演俳優の高い身体能力を活かせていない。もっとスパイらしいアクションシーンで魅せる場面があるとよかった
- ドラマに登場するハラスメント加害者の、その後の描き方がもの足りないと感じた。テーマ上、とても大事な点だと思う
- ハラスメント加害者への対処は、現実はもっと厳しいし、被害者がその後救われたかどうかも疑問が残る演出だった
- 組織や職場の悩みをすくい取るテーマは他にもあると思うので、今後にも期待したい
- テレビ局にドラマ枠が減っているのは残念。CBCとして古くから続く良きものを、現場で継承してほしい
《放送事業者側の主な回答》
- このドラマは、20代~30代が葛藤する心の内を見てほしいと思い制作した。もう少し経営側の描き方も工夫すればよかった
- 制作にあたり実際に企業の人事担当者に話を聞いた。人事は本当に難しく、こちらが正解と思うものを押し付けるのは違うと思ったため、曖昧にせざるを得なかった部分はあった
- CBCテレビとして今後もドラマ作りを継続していきたい思いがあり、継承者の一人として、様々な意見を聞くことができて大変ありがたい