番組審議会

第684回CBCテレビ番組審議会

開催日 2022年12月9日(金)
出席委員
(敬称略)
梅村清英、大須賀彩、島田佳幸、戸苅創、
山下陽子、渡邉好作
書面参加
(敬称略)
伊藤孝紀、大谷恭代、鹿目由紀、宮田昌彦
議題 1. 番組審議
 『神の岩、花の祈り ~お綱掛け神事・
  花の窟神社~ 三重県熊野市』
2. 年末年始特別編成説明

1. 番組審議『ダイドーグループ日本の祭り 神の岩、花の祈り
      ~お綱掛け神事・花の窟神社~ 三重県熊野市』

放送日時 2022年10月29日(土)14:00~14:54
スタッフ プロデューサー
 佐藤浩二(コンテンツデザイン局)
ディレクター
 坂田周吾(中日本制作所)
ナレーション 夏目みな美(CBCアナウンサー)

《編成意図》

「祭り番組制作を通して地域活性化の役に立ちたい」。その思いから2003年夏、飲料水メーカー、ダイドードリンコ(現ダイドーグループ)が立ち上げた企画。CBCテレビでは2006年の“郡上踊り”から毎年、愛知・岐阜・三重 三県の祭り番組を制作している。
この企画は、日本の大切な伝統文化である祭りを映像として後世に伝え、人々の自然や信仰、神事との関わりを描き、日本の風土と日本文化の持つ魅力を発信するものであり、CBCテレビとしても地元の文化継承を担い、人々の熱意や喜びを映像に残していきたいと考えている。

《番組内容》

三重県熊野市、花の窟神社の御神体は「岩」である。人は、巨岩や奇岩、大木など自然の生み出した存在に、時に手を合わせたくなることがある。熊野にはそのような場所が点在し、花の窟はその中心的な神社である。
岩(御神体)の頂上から掛ける綱は「稲」から作られる。稲は人の糧となり、田は生きものたちの住処となって、生命を育む。その綱には「花」が飾られる。この花から羽虫が蜜をすう。
そして人は、この花を通して神様に「祈り」を捧げる。すべては、大地の恵みに感謝、畏敬の思いをこめて祭りの準備が進められていく。そして、この地に暮らす人の生活には、花の窟によって守られている自然が生かされている。
天災や異常気象、自然環境の変化が大きく暮らしに影響を及ぼす近年。人は、自然とどのように向き合って生きていくとよいのだろう。この祭りから、様々、感じて頂きたい。

《審議委員の主なご意見》

  • 今回の祭りが行われた土地に潜在的にある“地霊 ゲニウス・ロキ”を、十分に番組から感じることができた
  • 祭りの良さは、実際に参加している人にしかわからないが、この番組を見た私たちには、十分に伝わってきた
  • 神事のことだけではなく、参加する人の活動や思いの「ストーリー」が合間に挟まれていて、単調にならず、楽しく最後まで見ることができた
  • 人と自然だけではなくて、地域の人たちの横の繋がり、次の世代への縦の繋がり、「人と人とのつながり」に、いろんな角度からスポットを当てているように感じた
  • お綱掛け神事はこの映像で初めて見た。神事一つ一つの課程にも、自然崇拝の念が深く感じられ感慨深かった
  • 「現代人は祭りを楽しむのが下手になった」という言葉がとても印象的だった。何よりも、祭りは楽しむものという体験を伝えることが大事で、この番組は良い企画だと思う
  • 綱を張る「上り子」が話した「神様はいないという人がいるけど、いると思って楽しんだ方が良いのに」という印象的な声を拾い上げていて、感動した
  • 全体像やダイナミズムを伝えるのが難しい祭りで、ドローンを使うなど苦労しているように思えた
  • 鳥の声、人の息遣いなど、素材そのものの美しさをそのまま感じ取りたいので、BGMが不要と思う場面がいくつかあった
  • この番組は、祭りを通じて自然と人の関わり、生き方を考える機会を目的としている。まさにSDGSそのものと感じる
  • コロナ禍から各地の祭りが復活し、再び人と人とを結びつけるきっかけになることに期待する。この番組には今後も継続してその祭りの魅力についてPRしてほしい

2. 年末年始特別編成の説明

番組編成担当が説明し、了承を得た。

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