株式会社CBCテレビ
番組審議会
第613回CBCテレビ番組審議会
開催日 | 2015年9月11日(金) |
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出席委員 (敬称略) |
青葉かおり、浅野幹雄、岡嶋昇一、小塩薫、喜聞広典、 戸苅創、中井昌幸、野水優治、長谷川靖 |
議題 | 1. 番組審議 「CBCスペシャル 戦後70年 人間魚雷 回天 ~兵器になった若者たち~」 2. 秋の改編説明 |
番組審議「CBCスペシャル 戦後70年 人間魚雷 回天
~兵器になった若者たち~」
制作 | CBCテレビ 報道局 報道部 |
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放送 | 2015年8月2日(日)25時55分~26時50分 (55分) |
スタッフ | ディレクター:荒木庸輔 撮影:尾白 敦、岩月秀樹 プロデューサー:大園康志 構成:有本 整 ナレーション:滝藤賢一(俳優)名古屋市出身 ドラマ『半沢直樹』 |
《企画意図》
終戦から70年。太平洋戦争の記憶、記録を社会に留めることが難しくなる中、 元兵士や戦争体験者の証言を掘り起こし、人々があの戦争、時代とどう向き合ったかを浮き彫りにする。「戦後70年」シリーズ企画(全4回)の第1弾。
《番組概要》
太平洋戦争末期の1944年。後に“鉄の棺おけ”といわれた特攻兵器が開発される。大型の魚雷に人間が乗り込み、操縦しながら敵艦に体当たりする人間魚雷。天を回らし、戦局を挽回するという思いから、「回天(かいてん)」と名付けられた。
余った魚雷を急ごしらえ、脱出装置も取り付けられなかった。出撃は、死を意味する。初めは停泊中の敵艦を狙ったが、警戒が厳しくなる中、航行中の敵艦に標的を変更する。
小さな潜望鏡で目視の後、潜航。計器と感だけを頼りに突っ込む攻撃では、ほとんど戦果らしい戦果を挙げることができなかった。この絶望的な特攻作戦に1400人が志願し、内106人が戦死。命を散らした特攻兵の平均年齢は、21歳だった。
三重県伊賀市の坂本雅敏さん(89)。終戦1ヶ月前、フィリピン沖で回天戦に臨んだ。敵の爆雷攻撃の中、潜水艦から発進する際に発動機が回らず出撃できなかった。坂本さんは艇内で気絶し、生き長らえた。名古屋市の岡本恭一さん(90)。回天の搭乗員に志願、約4ヶ月間訓練を重ねたが、出撃することなく終戦を迎えた。いまも脳裏に浮かぶのは、死を覚悟した壮烈な訓練の記憶と、逝き遅れたことへの後ろめたさ・・・。
70年前、若者たちは、どんな思いで、この絶望的な作戦に志願し、自ら兵器となったのか?東海地方の元「回天」搭乗員(=特攻兵)の証言を軸に、あの時代を紐解いていく。
《審議委員の主なご意見》
- 他の戦争ドキュメンタリーとは視点が違い、生々しい写真や映像を使わず、戦争の悲惨さより、むしろ切なさを感じさせる番組である。
- 「回天」搭乗員をテレビで放送したのは、今年の戦後特集の放送の中では独創的といえる。
- 戦争に対する描き方が押し付けがましくなく自然に感じられる番組である。若い人に是非見て欲しい。
- 深夜ではなく、もっと良い時間に放送してほしかった。
- 番組の内容と低い声のナレーションはマッチしていた。
- 70年前の尊い犠牲の上に、今の平和が成り立っていると実感した。
- 「回天」開発者の開発にかける強固な意志と、それと相反する家族に対するやさしい心情が描かれている。
- 番組はストーリー的ではなく、体験者の実感とインタビューで構成されているのが良い。
- 戦争の悲惨さだけでなく、背景にある当時の教育、社会問題も描かれている。
- 歴史的に貴重な番組である。教育現場で見せるなどして活用して欲しい。
- 東海地方の「回天」搭乗員を探し出し取材した事で、地元密着のCBCの姿勢を感じた。
- 戦争体験者が年々減っていく中、貴重な証言を捉えた番組である。
- 戦争のむなしさではなく、死ぬ事への恐怖心の無さ、死ねなかった事への後悔など、戦争が引き起こすマインドコントロールを伝えたと感じた。
- インタビュー中心の構成は、話す側の本音の部分に到達できておらず、物足りなさを感じた。資料や背景取材を加え事実に迫る工夫が欲しかった。
- ナレーションのトーンが沈みすぎているのに、インタビュアーの声が明るすぎて、かえって違和感を感じた。
- 「回天」特攻隊員が経験した4ヶ月間の特攻訓練に関する心情をもう少し、聞きたかった。
- 現代の若者が特攻兵器「回天」についてどんな感想を持っているのだろうか。若者へのインタビューがあれば、若い世代の共感が得られた番組だ。
2.秋の改編説明
テレビ担当から説明があり、了承を受けた。