番組審議会

第601回CBCテレビ番組審議会

開催日 2014年6月20日(金)
出席委員
(敬称略)
青葉ゆかり、浅野幹雄、浦西德一、
戸苅 創(委員長)、野水優治、深田 実(副委員長)、
前村哲路、安田智彦、山本光子

(書面参加委員)
 上田 豪
議題 1.テレビ番組審議
「隠ぺいバス~名古屋市交通局の『闇』」

1.テレビ番組審議
「隠ぺいバス~名古屋市交通局の『闇』」

放送日時 平成26年5月26日(日)10:25~11:20放送
プロデューサー
大園 康志 (報道・制作センター 報道部)
ディレクター
木下 大 (報道・制作センター 報道部 
名古屋市政担当記者)
ナレーション
石井 亮次 (CBCアナウンサー)

《企画意図」》

2011年8月、名古屋市営バスの大量の事故隠し問題が発覚した。事故隠しは25年以上にも及び、名古屋市交通局の隠ぺい体質が浮き彫りとなった。交通局の内部調査によれば、2011年までの10年間で事故隠しは少なくとも1989件と判明。1日に32万人が利用する163路線もの名古屋市民の足に一体何が起きているのか?
この不祥事をきっかけに、隠された事故の洗い出しと、交通局内部への取材を始めた。その過程で、様々な実態が明らかになる。その中には、ルート間違いなどの運行トラブルの数々や不祥事を軽い処分で済ませようとする身内に甘い体質があった。さらには、助役選考試験と呼ばれる市バス運転手の昇格試験の合否をめぐり、不可解な実態が浮かび上がり、交通局の体質そのものへと追及は進んでいった。
不祥事が起きるたびに、組織の体質改善を口にしてきた交通局。彼らが掲げる体質改善とは見せかけなのか?そうでないのか?取材を通して検証するとともに、交通局への問いかけを続けている。

《番組内容》

25年以上にも及んだ名古屋市営バスの事故隠し。「その背景には一体何があったのか?」。そんな素朴な疑問から、担当記者の2年9か月にわたる取材が始まった。
名古屋市交通局への取材を進める上で積極的に活用したのが情報公開請求制度だ。名古屋市役所の情報センター窓口で誰でも求めることができる制度だが、文書だけではなく映像も公開されている。
我々は、文書およそ2万枚、CD-R20枚を入手し徹底分析した。すぐに気付いたのは、ルート間違いなどの運行ミスやトラブルが毎日のように起きていたということだ。
「なぜ運行ミスやトラブルは繰り返し起きるのか?」。
記者は新たな疑問を抱くことになる。そして、交通局内部の職員たちの証言を積み重ねていく中で、長年交通局の組織に横たわってきた「闇」の存在が次々と明らかになる・・・。

《審議委員の主な意見》

  • メディアの役割、特に権力の監視という点でTVの力を再認識させられた力作だった。
  • こういう番組は、問題の提起に留まらず、解決策まで提示すべきだ。国交省にアクションを起こさせるところまでもっていったことは評価するが、更に市政が改善されるよう取材を続け、続編番組を制作して欲しい。
  • インタビュー回答者の低レベルな発言や無言映像はインパクトがあるが、組織の中のまともな意見も出すことで全体のバランスが良くなり、インタビューの信憑性が更に増すと思う。
  • 現場の担当者を個人として晒すのではなく、上層部である局長や市長に対して厳しい質問を投げかけ、その応答を映像にして欲しかった。
  • 名古屋市交通局と組合の馴れ合いが問題だが、なぜ馴れ合いが不可避となったのかもっと追求すれば番組がより良くなったと思う。
  • 見応え、インパクトがあって面白い番組だった。
  • 番組最後に提示した全国のバスの運行ミスの件数を、番組の冒頭で提示した方が視聴者の興味を惹きつけられたのではないか。
  • 組織全体の意識改革は必須だが運転技能の底上げも必要だと思う。
  • 情報公開制度を上手く利用している。改善に焦点をあてた続編に期待する。市政にプレッシャーをかけるために、もっと多くの人に見てもらえるような時間帯に放送して欲しい。
  • 記者の粘り強い取材姿勢が画面からよく伝わってきた。記者の誠意を感じ取ってインタビューに協力した人もいたと思う。

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