番組審議会

第595回中部日本放送番組審議会

開催日 2013年11月8日(金)
出席委員
(敬称略)
浦西德一、こかチちかこ、末安堅二、田口義隆
馬場駿吉、深田実、安田智彦
(書面参加 上田豪、戸苅創、山本光子)
議題 1.スペシャルドラマ「月に祈るピエロ」の審議

1.スペシャルドラマ「月に祈るピエロ」の審議

放送日時 平成25年10月5日(土)14:00~15:24
プロデューサー 堀場 正仁(報道・制作センター制作部)

《企画意図》

1990年代トレンディドラマというジャンルを確立した脚本家北川悦吏子が出身地岐阜県を舞台に描く現代アラフォー女性の等身大ラブ・ストーリー。北川悦吏子がこれまで描いてきたさまざまな恋愛模様、普通の人たちの運命を感じさせるようなその恋物語は、若い視聴者を中心に絶大な支持を受け、高視聴率を獲得してきました。そんな北川悦吏子が今回描くのは大人の恋物語。岐阜県郡上と東京を舞台に、遠く離れて一度も会ったこともない男女の心の交流を描きます。閉塞した日常生活の中で触れる何気ない言葉と小さなやさしさに徐々に心を通わせるふたり・・・大人の男女が持つ心情の緩やかな機微をリアリティに満ちた台詞で丁寧に描き、将来に不安をかかえた現代社会の中で、新たな一歩を踏み出す再出発の物語です。

《概 要》

玉井静流(常盤貴子)は、岐阜県の山間の町に祖母(八千草薫)、母(根岸季衣)と三人で暮らしている。祖母は身体の一部が不自由で、静流と母が何かと面倒を見なくてはならない。その母はことあるごとに娘を否定し束縛する。静流の毎日は単調に過ぎていく。
同級生の病院の受付で働く静流は、ある日待合室に置くための絵本を買いに行き、昔読んでもらっていた絵本のことを思い出す。
「月に祈るピエロ」。
静流は、その本をもう一度読みたいと思い、インターネットのオークションサイトで見つける。やがて届いたその絵本を読んでいると、ハラリと小さな紙切れが本から落ちる。その古い紙切れには「小麦粉××グラム、グラニュー糖小さじ×・・・」と書かれていた。
このメモをきっかけに、絵本の送り主・戸伏航(谷原章介)とのメールのやりとりが始まる。会ったこともない相手とのメールのやり取り・・・。
お互いが子供の頃読んだ物語、「月に祈るピエロ」が、ふたりをつなぐ・・・。

《審議委員の主な意見》

  • 会話や何気ないセリフの妙、演技力、演出の上手さ、効果的な音楽等、素晴らしい作品だった。
  • 美人女優である常盤貴子が平凡なアラフォー女性を違和感無く演じていてさすがだと思った。谷原章介もはまり役で声の良さが印象的だった。祖母役、母親役、また友人役の俳優たちもいい味を出していて、配役が絶妙だった。
  • 郡上の風景や郡上踊りのシーンが効果的に使われており、主人公の情念の変化にマッチしていた。また、その美しい風景や清廉な水の画は、是非現地を訪れたいと思わせるものに映っていた。
  • この先の展開を視聴者に委ねた印象深いエンディングだった。
  • アラフォーの恋愛で終わるのは勿体無い、もう少し先の展開を見たいとも思った。
  • 挫折感、閉塞感に悩む人を勇気付ける内容だった。ただ、主人公がもう少し能動的に一歩前に出る姿を見せるともっと良かった。
  • 芸術祭参加というのであればもう少し強くメッセージ性を出してはどうか。
  • 家族など周りが知らないうちにメールで恋愛が進むというネット社会の現状に驚く。それはそれで新鮮ではあるが子供たちへの影響を考えさせられた。
  • 劇中に出てくる絵本「月に祈るピエロ」の挿絵や、その中で使われる言葉がとても素敵で魅力的だった。もし本当にあるのなら是非欲しいと思うほどの出来だった。
  • 幼稚な恋愛ドラマとは一線を画す大人好みの素敵な作品で、海外でも十分通用する作品だと思う。
  • しっとりとした内容の作品なので、昼ではなく夜の時間帯で見たいなと思った。

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