番組審議会

第591回中部日本放送番組審議会

開催日 2013年6月14日(金)
出席委員
(敬称略)
こかチちかこ、末安堅二、田口義隆、戸苅創
馬場駿吉、安田智彦
(書面参加 上田豪、浦西德一、深田実、山本光子)
議題 1.CBC制作伝える’13『選択~区長・ジローちゃんのクニから』についてのご意見、ご要望

1.CBC制作伝える’13『選択~区長・ジローちゃんのクニから』についてのご意見、ご要望

放送日時 平成25年5月19日 深夜1時25分~深夜2時20分
プロデューサー 大園 康志(報道・制作センター 報道部)
ディレクター 松本 年弘(報道・制作センター 報道部)
ナレーション 室井 滋

《企画意図》

日本列島を縦断した台風12号による犠牲者は、全国でおよそ100人に上った。
三重県南部の16人の“限界集落”では、大半の住民がこの台風で家を流された。しかし、地区の避難所には“笑顔”があふれていた。
なぜ、悲壮感がないのか?取材を重ねた記者は、集落の暮らしと、自らの暮らしを重ねた。高度成長期→バブル期→失われた20年・・そして、いま閉塞感に包まれる日本。私たちは、何を選び、何を捨てて豊かになり、そして今を迎えたのだろう。その「選択」は、果たして良かったと言えるのだろうか?
この小さな集落の営みから、大事にしなければいけないことは何なのか考えていただければと企画した。

《番組内容》

和歌山県との県境、陸の孤島といわれる三重県熊野市小船地区。記者は2011年9月の台風12号の災害報道のため被害を受けた集落に入る。寺が避難所となり、家を流された住民14人が肩を寄せ合い共同生活が始まった。どんな時でも助け合いながら暮らしてきた住民たち。今回は65歳の区長・新宅次郎さんを中心に難局を乗り切ろうとしていた。下は38歳から上は92歳まで。住民たちは、その復興の途中でさまざまな「選択」をする。記者は、悲壮感のない避難所暮らしにふれ、自分自身が33年間ではあるが、その人生において選んできた道が果たしてよかったのか自問自答する日々を送ることに。

《審議委員の主な意見》

  • 現代文明社会への批判ともとれるいい番組だった。タイトルやエンディングもいい。
  • 区長ジローちゃんを始め、登場する人のセリフの数々が胸に沁みた。
  • 小船地区の生活と記者の現代風の生活との対比が問題を浮き彫りにしていて良かった。
  • 人との繋がり、絆があればどこでも生きていけることに気付かされた。
  • 構成・演出共に良い。大半の視聴者は両者の中間の暮らし方なので番組に入って行き易い。
  • 「THE日本人」を強く感じさせる。日本人の良さと抱える問題を強く訴える番組。外国人にも是非観て欲しい。またもっといい時間帯でより多くの人、若者にも観て欲しい。
  • 物の有無や他人との比較が幸福の基準になりがちな現代で、人との絆が幸福の基準になり得ること、それこそが財産であることを示唆している。
  • 人々の交わりが良く描かれ、淡々とした演出が小気味良かった。
  • 過疎化と災害被害という複合問題を抱えたシチュエーションが新しい。
  • 住民がカメラを意識せず生き生きと語っており、深い取材力と住民との信頼関係が見て取れる。
  • コミュニティとの繋がりを感じ取れない都会の記者の孤立した生活は大きな問題を孕んでいるということを再認識させられた。
  • もう少し踏み込み、視聴者を啓蒙するような番組作りに期待したい。
  • ドキュメンタリーであるからにはもっと深く突っ込んでも良かった。区長に焦点を絞り込むという手もあったのではないか。

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