株式会社CBCテレビ
番組審議会
第586回中部日本放送番組審議会
開催日 | 2012年12月7日(金) |
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出席委員 (敬称略) |
浅田剛夫、栗木千恵子、小池利和、末安堅二 高田坦史、田口義隆、馬場駿吉、深田実 (書面参加 こかチちかこ、山本亜土) |
議題 | 1.「ラジオ特集 隙間 ~おひとりさまを支える現場から」に ついてのご意見、ご要望 |
1.「ラジオ特集 隙間~おひとりさまを支える現場から」に
ついてのご意見、ご要望
放送日時 | 2012年11月11日(月) 午後7時~ |
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プロデューサー | 山室雅子 |
ディレクター | 菅野光太郎 |
テクニカル ディレクター |
舘一孝(ティ・プロジェクト) |
出 演 | 糸柳元英 (NPO権利擁護支援ぷらっとほーむ理事)他 |
ナレーター | 榊原忠美(フリー) |
《企画意図》
日本は超高齢社会に突入しました。現在65歳以上の高齢者の数は、およそ5人に1人。20年後には3人に1人を超えるといわれています。それに伴い一人暮 らしの高齢者の数も増えています。名古屋市内の65才以上の一人暮らしの高齢者数は7万5千人を超えました。これは20年前の5倍の数にあたり、今後も増 え続けます。またその中で、一人では生活できない認知症を患う高齢者数は、7500人と推察されています。名古屋市には、身寄りのない一人暮らしのお年寄 り“おひとりさま”を、家族に代わって支えるNPOが10ほどあります。その中の一つ、地域の民生委員が立ち上げた「NPO権利擁護支援ぷらっとほーむ」 のスタッフに、元名古屋市中区長の糸柳元英さん(68歳)がいます。糸柳さんは「“おひとりさま”への支援は、行政が立ち入ることの難しい部分もあり、行 政が見落としている『隙間』だ」と語ります。番組では、官と民双方を経験した糸柳さんに1年以上密着、その活動を通して、“おひとりさま”を取り巻く現状 を伝えます。認知症の高齢者を支えるために作られた成年後見制度の不備や、支援をNPOまかせにする行政の姿など、さまざまな問題点が浮かび上がってきます。
《番組概要》
名古屋市の葬儀場で一人のお年寄りの葬儀が行われました。葬儀をとりおこなったのはNPO法人権利擁護支援「ぷらっとほーむ」。「ぷらっとほーむ」は、家族の代わりに身寄りのない高齢者の身元保証と、金銭管理、契約の代行など、いわゆる成年後見活動を行っています。元名古屋市中区長の糸柳元英さんも「ぷらっとほーむ」のスタッフの一員です。糸柳さんが担当する福島兼吉さん(82歳)は、認知症で体も不自由です。一歳違いの妹がいますが関係は疎遠で、病院通いへの付き添いも糸柳さんが行っています。時に、死を迎えるにあたってどのような治療方法をとるのかという判断まで委ねられる糸柳さん。糸柳さんは、一人の人間の人生を背負っているのです。
※第8回日本放送文化大賞準グランプリ、平成24年日本民間放送連盟賞ラジオ報道番組部門優秀賞受賞
《審議委員の主な意見》
- 企画、構成、取材、編集、効果音などすべてにおいて高レベルで良かった。
- 音声に工夫・苦労のあとが感じられ、音だけで五感が刺激される良い内容だった。
- 濃密で丁寧な取材の勝利。中身が濃くて素晴らしかった。数々の受賞に十分値する。
- 本当にお金のない独居老人の場合はどうなる?という点にも注目して欲しかった。
- 重く暗くなりがちなテーマを上手く明るい感じでまとめていた。
- 糸柳氏という官民いずれの立場も経験した人を発掘したことが番組成功の鍵。
- 感情的でなく、冷静に説得力を持たせた淡々としたまとめ方で良かった。
- こういうテーマに取り組んだことを讃えたい。ただ、行政の不整備が余りに理路整然と解り易く説明されていて、問題の本質に迫ってない感じを受けた。記者がもっと突っ込んでも良かった。
- 海外の話とかの別エピソードを混ぜると更に番組の厚みが増すと思った。
- 個人情報保護の問題もあるが仮名を使うと信憑性が落ちるので可能な限り実名で。
- ただの問題提起に終わらず、もっと踏み込んで番組としての主張が欲しかった。リスナーからの反応は?番組が行政改善に一石を投ずることを願う。
- 世代間問題にも繋がる深いテーマ。データがちゃんと使われていた。
- 認知症になる前にNPOの存在に気付けるような啓蒙活動も盛り込んで欲しい。
- コミュニティ欠落の問題を抉り、将来を考えさせられた。高齢者は健康への関心、介護に関する知識をもっと高めるべきと感じた。