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BACKSTAGE(バックステージ) ”挑戦”に秘められたこだわりと仕事愛

CBCテレビ製作/TBS系全国28局ネット
毎週日曜よる11時30分

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2020年3月1日放送
第45回

「お祭り」専門サポート会社の女性社長 日本各地を飛び回り…お祭りをPR!

鈴木奈々 鈴木奈々
オマツリジャパン 加藤優子

日本には30万以上のお祭りがあると言われている。今回は、お祭り専門サポート会社「オマツリジャパン」を立ち上げた加藤優子さんに密着。知られざるその仕事と“お祭り愛”に迫った。

<奇祭「悪態祭り」を若者に広める!バスツアーを企画>
多くの人にお祭りを広めるのが、加藤さんの仕事の一つ。茨城県笠間市で行われる「悪態まつり」は、参加者が思いのまま悪態をつく奇祭。起源は、江戸時代中期。日頃の民衆の不満を吐き出させるため、1日だけ無礼講を許したのが始まりと言われている。笠間市からこのお祭りを全国の若者に広めてほしいという依頼を受けて、加藤さんは体験バスツアーを企画した。その名も「師走に悪態つきに集まったバカやろーツアー」。参加者は県外から来た若者19名。初参加の人もいるため、加藤さんの発案で悪態をつく練習を行う。心がほぐれた参加者たちは、「道が細いぞバカヤロー」「しっかり歩けこのヤロー」など、悪態をつきながら山頂の神社を目指す。祭りを終えて、参加者からは大好評。“ストレス発散になった”“とても楽しかった”と感想が寄せられた。悪態まつりの魅力が伝わり、加藤さんも依頼した笠間市長も嬉しげだ。

<神田明神の「江戸東京夜市」を盛り上げる!お祭り団体を探す>
加藤さんはお祭りの企画やプロデュースも行っている。依頼者と初めて打ち合わせを行うときは、法被を着て臨むのが加藤さんのルール。
「法被を着た人が来ると場が和む。オマツリジャパンなので楽しい会議にしたい」
東京・千代田区にある神田明神からの依頼は、「江戸東京夜市」に出演するお祭り団体を探すこと。毎月全国のお祭りを招待しているという。それを受けて、加藤さんが出演をオファーしたのは、400年の歴史を誇る福岡県の「小倉祇園太鼓」。国の無形文化財にも指定された由緒あるお祭りだ。威勢の良い掛け声と勇壮に響き渡る太鼓が魅力だが、加藤さんが依頼した理由はそれだけではない。見ている人が太鼓を打てる参加型のお祭りなのだ。加藤さんの狙い通り、お祭り当日はたくさんの人が参加し盛り上がりを見せていた。

<原点は青森の「ねぶた祭」>
加藤さんのお祭り好きは幼少の頃から。その原点は、加藤さんの祖母が住む青森市の「ねぶた祭」にある。幼い頃から毎年行ってたが2011年の祭りを見て以来、さらに熱い想いを抱くように。
「東日本大震災で日本全国に元気がなかったとき、久しぶりに元気な人たちを見た。これが、お祭りの底力だと気づかせてくれた」
それ以来、ポスターなどを制作してお祭りを盛り上げていたが、一念発起して起業を決意。2017年に日本初となるお祭りサポート専門会社「オマツリジャパン」を立ち上げたのだ。

<独自取材で日本中のお祭りの魅力を発信!>
これまで200件以上のお祭りをサポートしてきた加藤さん。日本のお祭りを多くの人に知ってほしいという想いから、お祭りを取材しHPで紹介する活動も行っている。全国の奇祭をまとめたり、阿波踊りの踊り子に1年間密着したり、これまで手がけたお祭りの記事は1000件以上。独自の観点で取材をする。例えば、ねぶた祭のねぶたには“ワキ毛”が描かれていることに注目。ベテラン“ねぶた師”の仕事にも迫る。こうした加藤さん自身の取材に加えて、全国のライターとも連携し月50~100本もの記事を掲載している。日本のお祭りを一人でも多くの人に広めるため、これからも加藤さんは日本各地を飛び回る。

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