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BACKSTAGE(バックステージ) ”挑戦”に秘められたこだわりと仕事愛

CBCテレビ製作/TBS系全国28局ネット
毎週日曜よる11時30分

ARCHIVE

2020年2月2日放送
第41回

「靴磨き」の世界に飛び込んだ若き女性 人生を変えたのは“1冊の本”だった…!?

おのののか おのののか
靴磨き職人 河村真菜さん

今回は、今注目を浴びる女性靴磨き職人・河村真菜さんに密着。人気の秘密と靴磨きに対する熱い想いに迫った。

<依頼は年間約900足!人気の“女性”靴磨き職人>
4年前に地元・名古屋で靴職人のキャリアをスタートした河村さん。目覚ましい早さで技術を身につけ、昨年7月に自分のお店「GAKUPLUS TOKYO」(東京・自由が丘)をオープン。今人気を集めている。1年間で磨く靴の数は、約900足。お店への持ち込みだけでなく、全国から配送で依頼が寄せられる。そのうち約8割が男性用の革靴だ。一足の靴を磨くのにかかる時間は、約1時間。靴の履き方や履いた期間によって、汚れ・傷・シワなどが全く異なるため、一足一足の状態を見極めながら丁寧に磨いていく。

<女性ならではの目線で磨く“靴磨き術”>
「靴磨きは、女性のメイクと似ている」
そう語る河村さん。人気の理由は、女性ならではの靴磨き術。靴を磨く際は、化粧後にメイクを落とすのと同様、靴についた汚れや前に塗ったクリームをしっかりと落とすところから始める。その後は革を優しくケアする作業。メイクでいうスキンケアと同じ。肌と同じく革靴にも乾燥は大敵で、乾燥するとシワができやすくなり最悪破れてしまうことも。それを防ぐために保湿用のクリームを直接手に取って指の腹で優しく塗っていく。そして、最後はワックスを塗る工程。光沢の強弱は、お客さんの好みによって異なるが、ナチュラルに仕上げるのが今の主流。オーダーに合わせて、12種類のワックスと20種類のクリームを使い分けながら靴を磨いている。

<異色の経歴…人生を変えた「一冊の本」>
元々企業の受付の仕事をしていた河村さん。24歳の時「イタリア人の働き方」という本と出会い、そこに書かれていたイタリアの女性靴磨き職人ロザリーナ・ダッラーゴさんの生き方に感銘を受けた。その日以来、靴磨き職人になるためリサーチをはじめ、靴磨き店を探し回る日々。最初は断られたものの、熱意が伝わり名古屋の「GAKU PLUS」に就職した。ようやく憧れの靴磨き職人として修行を始めた河村さんだったが、女性であるがゆえの厳しい壁もあった。
「紳士靴を履いた経験がない女性ということで、男性のお客様は全然お話を聞いてくれなかった」
そんな時に支えくれたのは、ロザリーナさんの存在。彼女に会うため、イタリアへも足を運んだ。

<溢れる“靴”愛 人生を「靴磨き」に捧げた28歳>
昔から靴が好きだったという河村さん。時間があるときは靴屋さん巡りを楽しみ、自宅のシューラックにはさまざまな革靴が並んでいる。自宅でも靴の手入れは欠かさず、シワができないように靴紐を入念にほどくなど、靴の扱い方にも愛がある。上京して半年、今は仕事に全力投球。頭の中は常に靴のことでいっぱいだ。

<女性の足を健康に…女性靴磨き職人の挑戦>
河村さん曰く、女性は男性に比べて足の悩みが多いため、自分に合った靴を長く履くことが大切。
「靴を磨くと革が柔らかくなり、靴が自分の合った形になってくる」
足の悩みを解決するために、女性にこそ靴磨きを広めたい。それが河村さんの想い。その第一歩として、伊勢丹の婦人靴売り場で靴磨きのハウツー動画を流す企画に参加。動画をきっかけに、靴磨きを広めたいと考えている。靴磨きで女性の足を健康にするため、河村さんの挑戦は続く。

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