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BACKSTAGE(バックステージ) ”挑戦”に秘められたこだわりと仕事愛

CBCテレビ製作/TBS系全国28局ネット
毎週日曜よる11時30分

ARCHIVE

2019年9月1日放送
第21回

巨大ショッピングモール大混雑の一日!事故ゼロにする舞台裏

北斗晶 北斗晶
佐々木健介 佐々木健介

巨大ショッピングモール 迷子続出!総合案内所 平井友里さん(26歳)

巨大ショッピングモール 迷子続出!総合案内所 平井友里さん(26歳)

来場客6万人!巨大ショッピングモール「ららぽーと」 この夏最も忙しい1日を“事故ゼロ”に

日本全国14店舗を展開する巨大ショッピングモール「ららぽーと」。なかでも、ファミリー客に大人気なのが「湘南平塚店」。最大の特徴は、子ども向けのサービスやイベントが充実していること。大きな吹き抜けの館内には、アパレル店・飲食店・アミューズメント施設など約245店舗が並んでいる。今回は、湘南平塚店の総合案内所で活躍する平井友里さんに密着した。

平日でも約2万人のお客さんが訪れる湘南平塚店。この日は、お盆休みの土曜日。NHKの子ども番組で体操のおにいさんを14年務めた小林よしひささんのステージがあるということで、来館客は6万人を超える見込み。営業時間前の朝9時には、すでに人だかりができていた。イベントは、午前11時と午後2時の2回。その前後は、親子連れのお客さんで大混雑が予想される。

午前10時。営業開始とともに人の波が押し寄せ、イベント会場は瞬く間に埋め尽くされた。すると、さっそく迷子が発生。子どもを探すお母さんが、総合案内所を訪れたのだ。迷子には2種類ある。親御さんが届けを出し館内を捜索する「いない迷子」と、案内所に迷子が預けられて親御さんを呼び出す「いる迷子」。今回は、「いない迷子」。まずは、子どもの服装や見失った場所と時間などの情報を聞き出し、インカムで館内スタッフと共有する。そして、警備員は捜索へ。総合案内所は迷子の特徴を館内放送でアナウンス。さらに、オペレーションセンターで監視カメラをモニタにングし、スタッフ総出で捜索にあたる。迷子発生から10分。アナウンスを聞いたお客さんが、案内所に子どもを連れてきてくれた。お母さんを電話で呼び出し、無事一件落着だ。

ほっとしたのも束の間、今度は別の迷子が総合案内所へ。入れ替わりで「いる迷子」の対応。迎えを待つ間、親から離れて不安がっている子どもを安心させるのも総合案内所スタッフの役目。しかし、キャリア3年の平井さんは入社当初から迷子の相手が苦手だという。
「ずっと泣いていたり、不安がっていたりするお子様もいるので、すごく対応が難しい」
平井さんと話しをするうちに子どもが笑顔になった。うまく不安を取り除けたようだ。

午後1時。大きな混乱もなく、11時のイベントは大盛況。2度目のステージまで1時間あるが、会場にはすでに人だかりができている。総合案内所も大忙し。店舗や駐車場などの問い合わせ対応や、1日80件ほど発生する落とし物の対応、そして館内のアナウンスも平井さんたちの仕事。顔が見えないため、声だけで笑顔が伝わる“笑声(えごえ)”を心がける。

平井さんたち総合案内所スタッフは、いわば“ららぽーとの顔”。そのため、お化粧から姿勢まで、細かいルールが決められている。姿勢を美しく見せるポイントは、つま先を30度開き、上から吊るされている感覚でピンと胸を張って立つこと。常にお客さんに見られていることを意識し、カウンターに立たなくてはならない。さらに、お辞儀の角度にも決まりがある。お礼や謝罪の時は45度。「いらっしゃいませ」は30度、15度は「かしこまりました」。並んでお辞儀をすると、角度もタイミングも揃っていて美しい。

午後2時。大盛り上がりを見せるステージの裏で、平井さんたちは、スタッフ総出で「いない迷子」の対応にあたっていた。10分おきにアナウンスを行って早期発見を促すものの、迷子は依然見つからない。迷子発生から1時間経過。監視カメラの動画をさかのぼってチェックしていたオペレーションセンターが、屋外に出ていく子どもの姿を発見。捜索範囲を施設の外に広げてまもなく、屋外で無事見つかった。平井さんたちも、ほっと胸をなで下ろす。

華やかに見える総合案内所の仕事。そこには、お客さんの安心・安全を守る難しさがある。これからも平井さんはららぽーとの代表として総合案内所に立ち、お客さんの笑顔を守っていく。

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