アーカイブ

第316回(7/22) 脳梗塞

ゲンキスチューデント:岡副麻希
ゲンキリサーチャー:木本武宏
ドクター:近藤竜史

夏真っ盛り!実はこの時期に注意すべき、怖い病気があります。それが夏場に最も多く発症する「脳梗塞」。発症したら一刻も早く治療を始めないと死に至ってしまう事も多い病気です。でも、そんな病気自分には関係ないと思っていませんか?実は、脳梗塞には自覚症状のない「隠れ脳梗塞」というものがあります。隠れ脳梗塞は、あなたの知らない内にじわじわと進行しているかもしれないのです。そこで今回は、実は怖い「隠れ脳梗塞」を徹底リサーチします。

隠れ脳梗塞について

隠れ脳梗塞とは、症状が現れない脳梗塞。専門用語では無症候性脳梗塞と言います。そもそも脳梗塞には3つの種類があります。太い血管が動脈硬化によって詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」。心臓に出来た血栓が脳へ流れて太い血管に詰まる「心原性脳塞栓症」。これら2つは、広い範囲で脳の細胞が壊死してしまい、最悪の場合命を落とす危険があります。3つめは、「ラクナ梗塞」。脳の細い血管が動脈硬化によって狭くなり、詰まってしまうもの。範囲が小さく場所によっては症状が現れないため「隠れ脳梗塞」と呼ばれます。また、隠れ脳梗塞には症状がありませんが、詰まる場所が少しでも違えば、手足の麻痺など、恐ろしい症状を伴う脳梗塞に繋がります。

隠れ脳梗塞の原因は?

隠れ脳梗塞の原因は、細い血管が老化してしまうような生活習慣にあります。最も注意すべきは高血圧。他に、喫煙、過度な飲酒、高コレステロール、不規則な生活なども関係しています。生活習慣を改善せずに隠れ脳梗塞を放置すると、その後大きな脳梗塞を発症する危険性が4倍高まるというデータもあります。また、隠れ脳梗塞がどんどん増えていくと発症しやすくなる怖い病気があります。それが「血管性認知症」。細い血管があちこち詰まる事で、脳細胞に必要な栄養や酸素が運ばれなくなり、脳の活動が悪化します。

夏に増える脳梗塞

夏は、脱水によって、身体の中の水分が低下します。すると血液全体の中の水分も失われ、血管が詰まりやすくなり、脳梗塞を発症しやすくなるのです。

《脱水を起こしやすいタイミング》
・お酒を飲んだとき
アルコールを代謝する過程で、利尿作用のある物質が出るため、お酒(ビール)1Lを飲むと体内の1.1Lの水分が尿で出るといわれています。

・起床後
何もせず平熱で眠っていても1日500〜700ccの水が抜けていくと言われています。そのため、夏の寝苦しい夜はそれ以上に、水分を失っているかもしれません。さらに、脳梗塞で緊急搬送される患者は夜中から朝方の時間帯が最も多いというデータもあります。眠る前は、コップ1杯の水分補給をして脳梗塞を予防しましょう。

また、喉が乾くという事は、身体の水分不足や脱水状態を反映しているので、そうなる前にこまめに水分補給をしましょう。

放っておくと危険!脳梗塞の前兆

脳梗塞の前兆に「一過性脳虚血発作」というものがあります。「一過性脳虚血発作」は、一時的に脳の血流が悪くなり、脳梗塞の症状が出て24時間以内に消えます。

《一過性脳虚血発作の主な症状》
・片側の手足や顔の麻痺
・片側の手足のしびれ 感覚が鈍い
・ろれつが回らない 言葉が出にくい
・片方の目が見えにくい

このような症状が出た場合は、できるだけ速やかに病院で診察と治療を受けて、その後の脳梗塞の発症を防ぐ必要があります。一過性脳虚血発作は、症状が突然起こり一時的に治まる、体の片側に起こる、という特徴があります。症状が消えて安心してしまいがちですが、むしろ危険な状態。放っておくと、およそ2割近くが大きな脳梗塞を発症するというデータもあるので要注意です。

脳梗塞を防ぐためにも、40歳以上の方は5年に1回程度脳ドックを受ける事をお勧めします。