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第279回(10/22) 食物繊維

ゲンキスチューデント:泉里香
ゲンキリサーチャー:ヴェートーベン
ドクター:松生恒夫

腸内環境を整えてくれるだけでなく、血糖値やコレステロールを抑制し、生活習慣病の予防や改善にも効果を発揮してくれる食物繊維。厚生労働省は1日の目標摂取量を男性20g、女性18gと定めています。しかし現代の日本人の摂取量は男女共に15g前後と、目標値には届いていません。そこで今回は、食物繊維で健康になる方法を大特集。主食なのに食物繊維が豊富な意外な食材や、第3の食物繊維と呼ばれるものもご紹介します。

食物繊維摂取のポイント

(1)食物繊維の摂取量を増やすコツ
食物繊維は生野菜で摂るより、火を通した野菜で摂るのがおススメです。例えば一般的な生野菜サラダよりも具だくさん味噌汁にした方が、3倍近くの食物繊維を摂ることができます。また副菜に加えるなら、おからやきんぴらごぼう、切干大根、納豆などが良いでしょう。
さらに、パスタには食物繊維が多く含まれています。硬めにゆでたアルデンテのパスタは消化が遅くゆっくり吸収されるため、血糖値の上昇も穏やかです。他の麺類では日本蕎麦もおススメです。

(2)食物繊維の摂取のバランス
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があります。不溶性は水に溶けず、消化・吸収されない食物繊維です。便の材料となりかさを増やす働きがあります。
一方水溶性は水に溶け、ゲル状になります。便の滑りを良くして便秘を改善させるほか、コレステロールなどの吸収を抑制し、体外に排出しやすくする働きがあります。最近の研究では、生活習慣病に対するこの水溶性食物繊維の重要性がわかってきました。しかし自然界には不溶性食物繊維が多く、水溶性食物繊維は意識して摂らなければ摂取量が少なくなります。おススメはごぼうや大麦です。大麦に含まれるβ-グルカンという水溶性食物繊維には、血糖値やコレステロールを抑えたりする作用があるほか、セカンドミール効果も期待できます。セカンドミール効果とは、血糖値を上げにくい食品を食べると、その次の食事の際の血糖値も抑えられるというものです。水溶性食物繊維は意識して多めに摂りましょう。
水溶性食物繊維を多く含む食材は他に、玉ねぎ、オクラ、ニンジン、大根、アボカド、みかん、ブドウ、エシャレットなどがあります。

レジスタントスターチとオリゴ糖

レジスタントスターチとは小腸で消化されにくいデンプン類のことで、食物繊維と同じように血糖値を抑える作用があります。またレジスタントスターチには大腸の環境を整える作用もあるため、第3の食物繊維と言われています。
レジスタントスターチはイモ類やカボチャなどに含まれますが、効率良く摂るためのポイントは冷やして食べること。ポテトサラダや、芋やカボチャの冷製スープがおススメです。
さらにお米の主成分もデンプンなので、冷やすことでレジスタントスターチは2倍以上になります。血糖値が気になる方はおにぎりにするなど工夫してみて下さい。
またレジスタントスターチ同様、食物繊維と同じ働きをしてくれるのがオリゴ糖です。オリゴ糖は他にも体脂肪を減少させる効果や、免疫力アップ、がん予防など様々な作用が報告されています。玉ねぎやごぼう、バナナ、ブルーベリー、きな粉などに多く含まれるオリゴ糖。整腸のための有効量は1日2g以上です。

食物繊維不足が気になる方は、レジスタントスターチやオリゴ糖を上手に摂ってカバーするように心掛けましょう。