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第263回(7/2) 亜鉛

ゲンキリサーチャー:木本武宏(TKO)
ドクター:内藤俊夫
ゲンキスチューデント:春香クリスティーン

いよいよ夏到来。この時期に積極的に摂りたいのは水分、ビタミン、そしてミネラルです。中でも全身のあらゆる機能に関わるスーパーミネラル「亜鉛」は夏にこそ不足しがちです。亜鉛は不足しても症状がすぐに出るわけではありませんが、その状態が長引くと免疫力の低下やうつ症状、さらには味覚障害まで引き起こすこともあります。そこで今回はスーパーミネラル亜鉛について徹底リサーチ。効率良く摂取するコツや不足する原因などについてお教えします。

スーパーミネラル亜鉛

骨や筋肉などを構成しているミネラルは、エネルギー源となる三大栄養素の代謝を助け、ビタミンと並んで生命維持に欠かせない栄養素です。しかし体内で合成することができないため、食べ物などから摂取しなければなりません。中でも亜鉛は、私たちの身体の中にある約2000種類以上の酵素のうちの300種類もの酵素の材料となり、主に細胞の新陳代謝を助けます。そのため肌や毛髪から内臓、筋肉、脳に至るまで全身の健康を保ってくれます。また男性ホルモンの材料になったり女性ホルモンの分泌を促してくれたりします。
そんな亜鉛は、肉類や海産物、チーズや卵などに多く含まれますが、中でも断トツの含有量を誇るのが「牡蠣」です。
しかし注意しなければいけないのが、吸収率。亜鉛は腸管からは30%程度しか吸収されず、あとの70%は出てしまいます。また亜鉛は水溶性のため多くが汗でも流れ出てしまいます。さらにストレスと受けると大量に消費されてしまうとも言われています。亜鉛は身体にとって大切なミネラルでありながら不足しやすく、日本人の推計30〜40%は不足しているという報告もあります。

亜鉛を効率よく摂取するための食べ方のコツ

三重県的矢湾の岩牡蠣生産者の方に、普段食べているという岩牡蠣料理を教えていただきました。どれも亜鉛を効果的に摂るのにおススメの料理です。
・焼き牡蠣
シンプルな焼き牡蠣には調味料は一切使わず、レモン汁のみでいただきます。レモンにはクエン酸やビタミンCが含まれていますが、これは亜鉛の吸収率をアップしてくれる組み合わせです。
・牡蠣の味噌炒め(ニンニク入り)
ポイントは味噌にニンニクを入れること。ニンニクに豊富に含まれるビタミンB6は、亜鉛の大敵ストレスを軽減してくれ、さらに吸収した亜鉛が正常に働くようにサポートしてくれます。
・牡蠣の磯辺揚げ
あおさを衣にした磯辺揚げ。牡蠣には亜鉛と共に銅という必須ミネラルが含まれ、あおさにはマンガンという必須ミネラルが含まれています。
これら3つのミネラルは、体内で抗酸化能力を持つ酵素の材料となるため免疫力アップや動脈硬化などの生活習慣病予防が期待できます。
・牡蠣飯
亜鉛は水溶性のため煮たりすると水に溶けだしてしまいますが、牡蠣飯なら溶け出た亜鉛を米が吸収するので、余すことなく摂取することができます。
今が旬の岩牡蠣のパワーで暑い夏を乗り越えましょう。

低亜鉛血症

亜鉛が欠乏し低亜鉛血症になると、全身の至るところに様々な影響が出ます。しかしすぐには症状が出ないため、深刻化しないと気付かないことも多いのです。低亜鉛血症の典型的な症状の1つが味覚障害です。重症化すると何を食べても味がしなかったり、砂や粘土を食べているような感覚になったりする人もいます。さらに手のしびれやうつのような症状が出る場合もあります。
亜鉛は加齢によって吸収率が低下しますが、それ以外にもインスタント食品の食べ過ぎや、過度なダイエットなどでも亜鉛欠乏を招いてしまいます。気付かないうちに陥っているかもしれない低亜鉛血症、注意が必要です。

ミネラル不足チェック

・貧血気味・脱毛・肌荒れ・足がつりやすい・疲れやすい
このうち1つでも当てはまるとミネラルが不足している可能性があります。貧血は鉄分や銅などの不足で起こり、脱毛や肌荒れは亜鉛不足で起こります。また足がつるのはカルシウムやマグネシウムの不足が影響しています。疲れやすさは色々なミネラルに影響されるので、食事を見直していくことが大切です。