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第245回(2/19) スーパードクター特集

ゲンキスチューデント:春香クリスティーン

今回のゲンキの時間は、世界に誇る日本のスーパードクター特集です。痛みや不調を感じて病院へ行っても診断がつかず、原因不明の病気に苦しんでいる多くの人。そんな人たちを、診療科目の壁を越え、言葉を武器に病気を突き止める、総合診療科のスーパードクター。
そしてほんのわずかなズレが患者の命を脅かす、脳卒中治療のエキスパート。今朝はそんな二人のスーパードクターに密着します。

総合診療科のスーパードクター

総合診療科とは、患者から症状について詳しく話を聞く「問診」を武器に、病気の正体を見抜くプロ集団です。この診断に特化した部門を大学病院に初めて導入したのが、千葉大学附属病院の生坂政臣先生。総合診療科のパイオニアです。
生坂先生率いるチームでは、症状や不調の原因が分からず他の医療機関から紹介される患者は年間1000人を超えますが、そのうち90%もの病気を問診だけで突き止めます。そんな正確な診断を支えているのが独特の3段階のシステムです。
まずは専攻医の先生が問診を行い、次の2段階目で指導医の先生が問診を行います。今回の患者田中さんの場合、両足のひざ下全体にひろがったしびれや、歩くとしびれが強くなり歩けなくなる、さらには1年間でおよそ10sの体重減少などの症状から、2段階目で「血管炎」という病名が出てきました。3段階目ではさらに生坂先生が全く別のアプローチで問診を行い、診断を確実なものにします。その後田中さんは精密検査をし、血管炎の診断で確定しました。
このように毎日患者と向き合う生坂先生の座右の銘は「日々向上」。先生は医師として現場に立っている限り、常に向上するしかないと言います。
そしてそんな先生が成し遂げたいこと、それが未だ解決できていない「Xファイル」です。生坂先生のチームをもってしても、いまだ診断がつかず原因不明の病気に苦しんでいる患者がいます。先生たちはこれをゼロにするため、定期的に近況を伺い診断確定に努めているのだそうです。苦しむ人を一人でも多く救いたい、そんな信念をもって総合診療科の闘いはこれからも続きます。

繊細な技術力が求められる脳外科の権威

神戸市立医療センター中央市民病院。こちらにお勤めの、体重およそ100sという大きな身体の坂井信幸先生。先生が操るのはおよそ1oのカテーテルです。先生の職人技が発揮されるのが「未破裂脳動脈瘤」の予防治療です。脳動脈瘤は一度破裂してしまうとクモ膜下出血を引き起こし、およそ半数の人は命を落とす危険性があるため、破裂する前に処置することが大切です。脳は言うまでもなくとてもデリケートな場所なので、その治療には最新の注意と高い技術力が要求されます。
先生はこの動脈瘤の予防治療を年間200例行い、これまで救った命はなんと7500人以上。驚異の成功率を誇ります。
今回番組が密着した治療は「脳動脈瘤コイル塞栓術」という血管内治療です。通常3時間以上かかると言われている治療を、先生はなんと60分ほどで完了しました。驚異的なスピードですが、これもすべては患者のため。治療時間を短くすることで、ストレスや薬の量を減らし患者の負担を軽くできるのです。
患者の立場や気持ちを第一に考えるのが、坂井先生の信念。医師の一言で患者の毎日を暗くしてしまうこともあるので、大丈夫だと思うという一言を言うようにしていると言います。

今回密着した二人のスーパードクター。
その素晴らしい技術の裏には、たゆまぬ努力と燃えるような情熱が秘められていました。