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第226回(10/2) 乳がん

ゲンキリサーチャー:山田まりや
ゲンキスチューデント:春香クリスティーン

昨日10月1日はピンクリボンデー。
日本では年間7万人以上が乳がんにかかり、その割合は女性の11人1人と言われています。
そこで今回は他人事ではない乳がんについて徹底解明。乳がん検診や治療法などについてお伝えします。

乳がんとは?

乳がんは母乳を作り出す乳腺という器官にできるがんです。
その進行度を示す基準の一つが、非浸潤か浸潤かどうかです。
非浸潤がんは、がん細胞が乳管の内側でとどまっているためほぼ100%が治癒でき、命の心配はあまりありません。
一方浸潤がんはがん細胞が乳管を破った段階で、乳腺の周りにある血液やリンパ節の流れに乗り他の臓器へ転移する可能性も出てきます。
さらに浸潤がんの進行度の目安を示すのが「ステージ」で、がんの大きさ、リンパ節やその他の臓器への転移の有無によってステージTからステージWまで大きく4段階に分かれます。ステージが進むほどがんの広がりが大きく、命にも関わってくると考えらえます。

乳がんの治療法

治療の基本は手術です。がんの大きさや場所により乳房を残せる温存術か全摘出かが決まります。全摘出の場合は、新たな乳房を作り出す「再建」を選ぶことも可能です。2013年7月からインプラントという人工物が保険適用になったため、再建を行う人も多くなっています。
また乳がんは手術をして終わりではなく、再発防止のため、抗がん剤やホルモン剤の投与、経過観察のための通院など、長い闘病生活が続きます。10年ほど外来に通い続けることもあるため、周囲の人の支えが非常に大切になってきます。

乳がん検診

毎年乳がん検診を受けていても早期発見できない場合があるのは、なぜなのでしょうか?
一つは検診の種類です。乳がん検診には主にマンモグラフィと超音波検査の2つがあります。マンモグラフィは、がんの初期サインの一つ「石灰化」を見つけやすいものの、乳腺の濃さが高い高濃度乳房においては、しこりと乳腺が同化しやすいというデメリットがあります。一方超音波検査では高濃度乳房でもしこりは見つけやすいものの、小さなしこりでは良性、悪性の判断が難しいというデメリットがあります。それぞれのデメリットをカバーしあうように両方の検査を受けるのが理想的なのです。
そしてもう一つの要因は、進行が早いタイプのがんである場合。しかし1年の間で進行してしまう進行が早いタイプのがんは、全体の1割未満と非常に少なくなっています。全体でみると8〜9割の場合は治っているため、早期発見できれば治りやすいがんであることには違いありません。

乳がんのリスク

(1)血縁者に乳がん経験者がいる。
血縁者に乳がん経験者がいる場合、リスクが2倍になります。
(2)初潮が早い、または閉経が遅い。
初潮が11歳未満の場合、早いと言われます。また日本人の閉経の平均は53歳ですが、5年遅くなるとリスクが1.4倍になります。
(3)過度な飲酒を好む。
過度な飲酒は毎日2合以上です。
(4)閉経をきっかけに太り始めた。
脂肪は女性ホルモンエストロゲンの供給源になるため注意が必要です。
(5)年齢が40代以上。

乳がんセルフチェック

(1)鏡の前に立ち、乳房に変形、左右差、腫れ、えくぼのようなひきつれ、乳頭のただれがないか観察します。
(2)4本の指の腹で「の」の字を書くようにしこりがないかチェックします。こんにゃくの下にあずきが隠れているような感覚が目安です。
月に1回、月経終了後1週間以内に行うようにしましょう。

市町村の検診は、40代以上から2年に1回受けられることが多いですが、リスクが高いに当てはまる人は年に1回検診を受けましょう。
また20代では検診の必要はあまりありませんが、血縁者に30代で乳がんになった人がいる場合、その年齢より5歳若い年齢から検診を受けると良いでしょう。