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第225回(9/25)

ゲンキリサーチャー:ヴェートーベン

この季節、咳が出るという人が多くいますが、放っておく人も少なくありません。しかし、秋の咳には意外な病気が隠れている事があります。
そこで今回は咳の正体を徹底リサーチ。
皆さんの咳に関する悩みのアンケートから、危険な咳とそうでない咳、そしてその見分け方をお教えします。

危険な咳とそうでない咳

街で、どんな時に咳が出るかアンケート調査を行った結果、多かった意見は次の8つでした。
・風邪の時。              ・辛い物を食べた時。
・緊張したとき。            ・お酒を飲んだ時。
・朝起きたとき。            ・季節の変わり目。
・ラーメンやうどんを食べた時。   ・寝ている時。

この中で、風邪の時・辛い物を食べた時・緊張した時の3つの咳はあまり心配する必要はありません。風邪の時の咳は原因である病原菌を体外へ出そうとする咳。そして辛い物を食べたときの咳は、辛さで気道が刺激されて出る咳。緊張したときの咳は、自律神経のバランスが乱れ気道が収縮することで出る咳。これらの咳は防御機能によって一時的に出ている咳です。

朝起きた時、痰がからむ咳が出る場合は後鼻漏症候群の可能性があります。アレルギー性鼻炎や蓄膿の場合、寝ている間に鼻水が喉の奥に落ち、それが気管の中に流れ込んで痰のからんだ咳が出ます。
鼻水が原因ですが、放置すると気管支炎や肺炎につながることもあります。長引く場合は病院へ行きましょう。

季節の変わり目に長びく咳が出る場合は、ぜんそくの疑いがあります。ぜんそくは気管支が炎症を起こし、気道が狭くなって起こります。気管支に炎症を起こす主な原因はハウスダストやダニによるアレルギー反応です。さらに最近はタバコや過労、ストレスなどにより大人になってからぜんそくになる人も増えているため注意が必要です。
またぜんそくの前の段階の「咳ぜんそく」という病気もあります。咳ぜんそくは気管支自体は細くなっていませんが、気管支に炎症が起こり咳が出るのはぜんそくと同じです。
秋は暑い夏から気温が下がり始め、1日の気温差も激しい季節です。また台風が増える時期でもあり、湿度や気圧が不安定になります。そんな秋特有の気候が気管支を刺激して炎症を起こすため、咳が出やすくなります。急に寒くなった日はマフラーやスカーフで首周りを温めたり、外と室内の温度差が変わらないようエアコンで調節したりするなど、急激な温度差を避けるようにしましょう。
ラーメンやうどんを食べた時、お酒を飲んだ時の咳も典型的な咳ぜんそくの症状です。
咳ぜんそくは、放置すると約30%が本当のぜんそくになると言われています。痰が出ない咳が3週間以上続く場合は咳ぜんそくの可能性がありますので、病院を受診しましょう。

寝ている時にでる咳にはいくつか原因があります。その中の一つは逆流性食道炎です。胃は食べ物が入ると食道括約筋がしまりますが、寝ている時にこの筋肉が緩むと胃液が食道へ逆流し、食道が炎症を起こして咳が出ます。
そしてもう一つ、寝ている時にでる咳で疑われるのは心不全です。
心不全は心臓のポンプ機能が低下し血液の流れが滞ります。すると行き場を失った水分が肺にたまり、呼吸困難を引き起こします。
心不全に伴う咳の特徴は、横になると咳が悪くなり座ると良くなるということです。これは身体を横にすると重力により体中の水分が肺の周辺に集まるためで、起き上がると水分は下がるため咳が治まります。
それ以外にも、息が苦しくなる、のどが詰まるような感じがするという事に加えて、ピンク色の泡のような痰がでる咳の場合に心不全が多く見られます。

咳にはいろいろな怖い病気が隠れている場合がありますが、正しく診断して治療することで大事に至らない事が多くあります。自分で判断して放置せずに、必ず医療機関を受診するようにしましょう。