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第179回(10/25) 尿トラブル

ゲンキリサーチャー:ヴェートーベン
ドクター:橋悟

年齢を重ねるにつれ増えてくる「尿トラブル」。
実に1000万人以上の中高年が尿トラブルに悩んでいると言われています。
今回は多くの人を悩ませる頻尿や尿漏れの効果的な改善法、そして気づかないうちに転移しているかもしれない、恐ろしい前立腺がんについてお伝えします。

頻尿と尿漏れ

男性の尿トラブルの原因の多くが「前立腺肥大症」です。
前立腺が肥大すると、すぐ近くにある膀胱を圧迫するため頻尿の症状が出ます。
頻尿を改善するには、まずは生活習慣を変えてみましょう。
夜間頻尿のおススメ改善法は、利尿作用の強いアルコールとカフェインの摂取を、就寝3時間前までに済ませることです。

また前立腺が肥大すると膀胱だけでなく尿道も圧迫するため、尿の勢いが弱まり尿漏れにつながります。
尿漏れのおススメ改善法は、「尿道括約筋」の筋トレです。
尿道括約筋は排尿をコントロールしている筋肉で、尿を溜めるときは収縮し、排尿の時は緩みます。また尿道に残った尿を押し出したり、勢いを付けたりする役割もあります。

さらに、女性の尿トラブルで多い症状の一つが「過活動膀胱」です。
それほど尿が溜まっていなくても膀胱が過剰に反応し、強い尿意に襲われます。
過活動膀胱の対処法の1つ目は我慢することです。尿意を感じたら、あせらず落ち着いて5分ほど我慢しましょう。
少しずつ時間をのばし30分程度我慢できるようになるのが理想です。万が一を考え、このトレーニングは自宅で行いましょう。
そして過活動膀胱の2つ目の対処法は骨盤底筋の筋トレです。
骨盤底筋は骨盤の底にあり、尿道、膣、肛門を締める働きがあります。
この骨盤底筋の鍛え方は、男性の尿道括約筋の鍛え方と同じです。
男性も女性も次の肛門締めトレーニングを行いましょう。

「肛門締めトレーニング」
肛門を3秒間締め、2秒間緩めます。これを何回に分けてもいいので、1日合計5分間行いましょう。
このトレーニングは周りに気付かれずに行えるのが特徴です。
仕事中や家事をしている時など、こまめに毎日続けましょう。

前立腺がん

前立腺に悪性の腫瘍ができる前立腺がん。前立腺肥大症と同じく膀胱や尿道を圧迫するため、尿トラブルを起こすようになります。
10年後には、がんの中でも患者数が1位になるとの予測もあります。
高齢の男性がなる病気で60代くらいから患者数が増えてきますが、進行が速くないためこれが原因で亡くなる方はそれほど多くないと言われています。
ただ前立腺がんは骨盤や背骨など骨に転移しやすく、骨を通じて全身にがんが広がってしまいます。
そしてもう一つの前立腺がんの特徴が、最初の頃は症状が出にくいことです。排尿のトラブルなどが出て初めて受診すると、すでに進行していたり転移したりしている事も少なくありません。

前立腺がんは「PSA」という血液検査で、早期でもかなりの確率で見つけることができます。男性は50歳になったら一度はPSA検査を受けてみることをおすすめします。