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第167回(8/2) 熱中症

ゲンキリサーチャー:あべこうじ
ゲスト:宮本慎也
ドクター:三宅康史

熱中症とみられる症状で救急搬送される人が後を絶たない昨今。
これからも暑い日はまだまだ続きます。
そこで今回は熱中症の意外な落とし穴を大特集。
エアコンを入れていたのに、水分を摂っていたのに、なぜ熱中症になってしまったのか。
さらに、家にいるからといって安心できません。
住宅の中に潜む熱中症のリスクをご紹介します。

全体のおよそ40%が発症している家の中の環境づくりのポイントについてもお伝えします。

熱中症の意外な落とし穴

(1)睡眠不足
私たちの身体は、体温が上がると血管が拡張して多くの血液を流し、熱を身体の外に放出します。これを「放射熱」と言います。
同時に体温が上がると汗をかき、その汗が蒸発するときに身体の熱を奪う事で体温を下げようと働きます。これを「気化熱」と言います。
ところが睡眠不足によって体温調節機能を司る自律神経が乱れると、熱の放出がうまくできなくなって体温が上昇し、熱中症になってしまいます。睡眠時間の確保、そして涼しい環境で質の良い睡眠をとることが大切です。

(2)エアコン
エアコンを使用することは熱中症対策には大切ですが、常時エアコンのきいた環境にいると身体からどんどん水分が失われ、かなり乾燥します。多めの水分補給を心がけましょう。

(3)塩分不足
スポーツドリンクには水分、塩分、糖分が含まれていますが、3度の食事に比べるとスポーツドリンクを2L飲んだだけでは不十分。
食事をすると塩分だけでなく栄養や水分も摂ることができます。
食欲が低下する夏こそ、しっかり3度の食事を摂るよう心掛けましょう。

(4)高血圧の薬
血圧を下げる薬を飲んでいると血のめぐりが悪くなり、放射熱の作用が少なくなる場合があります。さらに血圧を下げるための利尿剤も脱水症状を引き起こす原因になります。
薬そのものを自分でコントロールするわけにはいかないので、担当の先生と相談して対策をたてましょう。

(5)温度差疲労
室内と屋外を行ったり来たりすることが原因になります。
温度差が5℃以上あると、自律神経に悪影響を与えるためです。

住宅に潜む熱中症の恐怖

熱中症になった人のおよそ40%は住宅内で発症しています。
家にいるからといって安心はできません。

(1)お酒
お酒は利尿作用があるため脱水になりやすく、熱中症のリスクが上がります。飲み過ぎに注意するのはもちろん、飲んだ場合は別に水分補給が必要です。さらに高齢になると身体の水分量が少なくなるため、熱中症の危険がさらに大きくなります。十分に注意しましょう。

(2)寝室
日中の日差しを防ぎ、部屋の温度を上げないことに有効なカーテン。しかし熱を吸収しやすい性質もあるため温度が上がってしまい、その熱で夜間の室温を上げてしまうこともあります。室温が高くなる場合は夏の間だけ寝室をかえるなどの対策をとりましょう。

また夜間の熱中症に一番なりやすいのが、寝室を家の2階など、最上階にしていること。屋根が太陽の熱で熱くなり、その熱が天井にこもり続けるため最上階は非常に危険です。対策としては、外からの熱を遮断できるよしずやすだれを使うのがおススメです。
さらにエアコンをつけて涼しい環境にするように心掛けてください。

平成25年度の熱中症死亡者数の全体の80%は、65歳以上の高齢者です。高齢になると暑さを感じにくくなります。自分は大丈夫だと思わずに対策をとることがとても大切です。