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第124回(9/21) ひざ痛

ゲンキリサーチャー:あべこうじ

気温や湿度の変化は身体に様々な影響を及ぼします。中でもひざ痛を引き起こす原因となるのが気圧。気圧の変化で膝周りの内圧が変わり、関節付近の神経を圧迫して痛みが生じます。
ひざ痛に悩む人の数は2500万人以上。50代から増え始め、60歳以上になると2人に1人が悩んでいると言われています。
今朝はそんなひざ痛のメカニズムを徹底解明。日常の膝への負担とそれを少なくするコツや最新治療をお伝えします。

ひざが痛くなる理由

膝の軟骨は大腿骨と脛骨を覆うようにあり、動くときに骨同士の摩擦を減らしたり衝撃を吸収したりする役目を担っています。この軟骨がすり減り、破片によって炎症が起きる病気が「変形性膝関節症」です。軟骨が無くなったことで骨同士がぶつかり、痛みが生じることもあります。
原因は若いときのスポーツのケガや、加齢、筋力低下など様々ですが中でも危ないのが脚の形。特にO脚の人は負担が骨の内側に集中し、その部分の軟骨がすり減りやすくなります。日本人のひざ痛の方のおよそ8割はO脚と言われています。
普段履いている靴のかかとをチェックしてみましょう。外側が削れていればO脚です。当てはまる人は自覚がなくても、将来ひざ痛に悩まされる可能性があります。

日常生活の中で膝への負担を減らすコツ

・階段の下り
多くの方がつらいという階段の下りは、手すりを使う事で膝への負担が軽減できます。また階段を一段ずつ、足をそろえて下りるのも有効です。
・体重コントロール
体重が10s増えると、膝への負担は60s増えます。あらゆる病気の温床である肥満は、ひざ痛のリスクも高めます。日ごろから体重のコントロールをしっかりと行いましょう。
・椅子に座る、椅子から立つ
立つ時につい出てしまう「よっこらしょ」の掛け声。実はこれだけでも負担が軽減されています。発声の時に腹筋など他の筋肉を使うことで、力が分散されていると考えられます。
さらに立ち上がる時に前傾になると、重心が前に行くので負担が軽減します。掛け声や前傾は座るときにも効果的です。また座る際に、先に手を付くのも負担の軽減につながります。

ひざ痛の改善、予防の筋力トレーニング

・その1
仰向けに寝て片脚を曲げ、もう片方の脚を、膝をのばしたまま上げて下ろします。これを5回ずつ、左右の脚で行います。
・その2
腕を楽な位置に置いて横向きになり、下の脚を直角に曲げ、上の脚を、膝を伸ばしたまま上げて下ろします。これを5回ずつ、左右の脚で行います。
・その3
仰向けになって太ももの間にクッションを挟み、クッションを両側から5秒かけて押し込み、戻します。これを10回繰り返します。

上の3つのトレーニングを毎日行いましょう。
膝の健康維持のためには、適度な運動、筋肉や関節の柔軟性を保つこと、太らないことがとても大切です。

軟骨を取り戻す最新治療

まだ一般的には行われていない、ひざ軟骨の再生治療。患者さん自身の軟骨細胞を培養してそれをシート状に加工し、軟骨が欠けた部分に貼り付けます。するとシートが特殊なたんぱく質を出し続け、骨を作る細胞が活性化。軟骨が再生します。
この軟骨の再生治療は安全性を確認するための臨床研究の段階で、まだ一般的には行われていませんが、5年から10年後の実用を目指し、今も研究が進められています。