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第122回(9/7) がん

ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ドクター:鶴丸昌彦

日本人の死因、その第一位はがんです。
しかしがんは今、早期発見さえできれば高い確率で治せる病気になってきています。
体内では、健康な人でもがんになり得る細胞が1日に5000個生まれ、その都度免疫細胞がそれらを退治してくれています。ところが免疫細胞も負けることがあり、そうするとがん細胞が体内に留まり増殖します。この1つのがん細胞が、早期発見が可能になる1pの大きさになるまでの期間がおよそ15年です。
カギは早期発見と早期治療です。今朝は最新のがん対策法に迫ります。

最新のがん治療

現代のがんに対する治療法は主に手術、放射線、抗がん剤の3つです。今朝は中でも進歩がめざましい放射線治療に迫りました。

「サイバーナイフ」
都立駒込病院で行われているのが、サイバーナイフによる放射線治療。用いられているのはNASAが開発した、宇宙空間で繊細な作業を行うロボットアーム技術です。その動き方は1200通りあり、放射線を当てる角度が自在に変えられるため、健康な細胞を傷つけるリスクが軽減されました。
さらに3台のカメラと、がん細胞近くに埋め込まれた金マーカーにより、治療中呼吸によって動いてしまうがん細胞の位置を把握し、放射線を照射します。

「VERO」
もう一つが、サイバーナイフと双璧をなす放射線治療マシンVERO。縦横斜め、自在に回転する照射口により、サイバーナイフでは届かない背中から当てる治療も可能になりました。この治療は入院の必要がなくすべて外来で済んでしまうため、患者さんの負担も軽減されます。
VEROの治療費はおよそ60万円ですが、保険が適用されます。3割負担の方はおよそ18万円、1割の負担ではおよそ6万円になります。

がんリスク早期発見法

体の中にあるアミノ酸の種類と量を調べることでがんの予知や予防に役立てる新しい検査「アミノインデックス」。この検査ではがんを発見するわけではありませんが、採血だけでがんのリスクがわかり、さらに危険度が3段階で判定されます。A判定なら起きにくく、C判定なら人間ドックや健診を受けてみましょうということになります。またC判定が出たとしても生活習慣の改善などで、BやAに戻る可能性もあります。平成26年7月30日現在、全国853の医療機関で受診可能です。詳しくは臨床アミノ酸研究会のHPをご覧ください。

がんの予防・対策につながる食事

1990年、アメリカ国立がん研究所が発表したがん予防・免疫力アップのためのデザイナーフードピラミッド。がん予防に効果があると言われている食材群です。
ピラミッドの頂点にある食材が、ニンニク、キャベツ、甘草、大豆、ショウガ、人参、セロリ、バースニップです。
特にニンニクやネギ、ニラ、ショウガなどアリシンを多く含む野菜は、免疫力を高めてくれます。ただしアリシンは熱に弱いため、できるだけ熱に通さない食べ方をするようにしましょう。

食事のポイント
(1)塩分と動物性タンパク質の制限。
(2)野菜ジュースを毎日飲む。
(3)乳酸菌や海藻類の摂取。
(4)ネギやニラなどアリシン属の野菜を食べるようにする。

がんになるリスクを減らすには、1日3度のバランスの良い食事、野菜を多く摂るといった食生活の改善、そしてしっかりとした睡眠、ストレスを溜めないことなどが大切です。