アーカイブ

第114回(7/13) 脂質異常症

ゲンキリサーチャー:ザ・たっち
ドクター:池谷敏郎

脂質異常症は、血液中に含まれる脂のバランスが乱れている状態。厚生労働省の調査では、30歳以上のおよそ3分の1が脂質異常症と診断されていますが、ほぼ半数の人は放置している状態だと言われます。
しかしそのままにしていると血管はボロボロになり、脳梗塞や心筋梗塞、突然死をも招きかねません。自覚症状がないため知らぬ間に危険が忍び寄っているかもしれないのです。
今朝は脂質異常症を引き起こすメカニズムから、その改善法までご紹介します。

脂質異常症

脂質異常症と診断されるには次の3つの条件があります。
(1)善玉コレステロールと呼ばれるHDLの数値が基準より低い。
(2)悪玉コレステロールと呼ばれるLDLの数値が基準より高い。
(3)中性脂肪値が基準より高い。

中性脂肪は食べ物に含まれる脂質や糖質などが肝臓で合成されたもので、体内の細胞が正常に働くために血液中に蓄えられている、大切なエネルギー源です。しかし中性脂肪が増えすぎてしまうと血管に負担をかけ、傷つけてしまったり、内臓の周りについてメタボの原因になったりします。

コレステロールは、細胞膜を構成したりホルモンや胆汁などの材料になったり、やはり身体の機能を正常に保つための材料として必要なものです。このコレステロールには大きく2つの働きがあり、肝臓から血液にのって全身にコレステロールを運ぶのが悪玉、余分となったコレステロールを肝臓に戻してくれるのが善玉です。そして血液中の善玉が減ったり悪玉が増えたりすると血液中に残された余分な脂が血管壁に付着して、コブのような状態になってしまいます。これに傷がつくと血栓ができ血液の流れをせき止め、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となります。

血液中の脂正常化作戦

(1)朝の簡単野菜ジュース
ニンジンとリンゴをジューサーにいれ、最後にレモン汁を加えるだけの簡単野菜ジュースです。朝は脱水とともにビタミンやミネラルが不足するため、ジュースで補給すると効果的です。脂肪の燃焼を促進することもできます。またリンゴが持つ水溶性食物繊維には、体内のコレステロールを吸着して排出してくれる働きもあります。

(2)昼と夜は炭水化物を半分にカット
ごはんやパン、パスタなどの炭水化物を摂りすぎると、体内で脂質となってしまいます。注意しましょう。
マグロや青魚などに含まれるEPAは血液中の中性脂肪やコレステロールを抑えてくれる働きがあります。50グラムほどを目安に食べるのが効果的です。

(3)ながら有酸素運動
テレビを観ながらジョギングしたり、その場で足踏みしたりするだけでも、普段運動不足の人にとっては効果があります。

この有酸素運動は、食事などでは増えにくい善玉コレステロール値の改善に効果的です。また動脈硬化で障害された血管の内皮機能も改善します。

血管は年齢と共にかたくなりますが、脂質異常症などの生活習慣病があると動脈硬化も早まってしまいます。普段の食事と運動に注意し、血液中の脂を正常に保ちましょう。