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第84回(11/24) 歯のトラブル

ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ドクター:新田浩

年を重ねるごとに増えていく、歯のトラブルや悩み。
“高齢になるほど歯を失う確率は高まる”ともいわれていますが、「歯周病」などは基本的には
正しいお手入れをすることで、いつまでも健康な歯を保つことができるといわれています。
今回は、満80歳で20本以上の歯を残すための秘訣や歯周病改善のポイントなどをご紹介します。

歯周病対策

歯周病菌が繁殖すると歯茎に炎症が起こり、歯周ポケットが深くなります。
ひどくなると歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が失われ、歯が抜け落ちてしまうんだとか。
歯周病はプローブという器具を使って、歯と歯茎の間の歯周ポケットの深さを測って検査します。
深さが3mm以下であれば問題ありませんが、4mm以上だと歯周病の疑いがあります。

歯周病の原因

歯周病の原因は歯垢(しこう)ですが、歯垢をきれいに落とすためには「ブラッシング」がポイントとなります。
「ブラッシング」は、歯と歯茎の際を細かくゆらすようにして行うこと。
あちらこちらと「ブラッシング」すると磨き残しができるので、
磨く順番を決めて、一定方向にゆっくりとブラッシングするのが効果的です。

歯周病の改善ポイント

それは、唾液の質と量。唾液の出る場所は耳下腺、舌下腺、顎下(がっか)腺(せん)と3か所ありますが、
耳下腺から出るサラサラの唾液は歯の病気予防に効果的なんだとか。
耳たぶの下辺りの顎の骨が動くところを軽くマッサージすると、耳下腺からサラサラした
質の良い唾液が出ます。また、梅干しや酢の物など酸っぱいものを食べても唾液が出やすくなります。

歯周病が影響を及ぼす全身の病気

歯周病に関しては、様々な全身の病気との関連性が研究されており、特に「糖尿病」との関係が
注目されています。歯周病が糖尿病に悪影響を及ぼす原因とされているのは、歯周病菌によって
インスリンの動きを低下させる炎症性物質が増加し、血糖値が上がりやすくなるからなんだとか。
そのため、歯周病の治療を行って症状を改善させることにより、血糖コントロールにも成功した症例がいくつもあるそうです。

口の中で繁殖した歯周病菌は血液を通して全身に広がり、様々な疾病を引き起こします。
「糖尿病」の他にも「動脈硬化」など、心臓血管疾患への影響もあると言われています。
また、歯周病を引き起こす細菌のうち“ジンジバリス菌”は、血管の中に入ると血液を固まらせる
作用があることが分かっています。歯周病の人が「動脈硬化」「心筋梗塞」を起こすリスクは通常の人のおよそ3倍。
さらに唾液と一緒に口の中の細菌が肺に入り炎症を起こす「誤嚥性肺炎」は高齢者に多く、命を落とすことも言われています。

歯周病は口の中だけではなく、全身の病気に関係してきます。
良い生活習慣で良い歯を手に入れ、豊かな人生を送りましょう。