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第26回(9/30) ひざ痛

ゲンキリサーチャー:レッド吉田(TIM)
ドクター:松本秀男

人間のひざ関節には大腿骨と脛骨の2つの骨があり、これらを覆うようにして軟骨があります。この軟骨がクッションの様に働き、動く際に骨同士の摩擦を減らして衝撃を吸収してくれるため、私たちはひざにあまり負担をかけずにしなやかに動くことができます。
しかし加齢とともに軟骨自体も老化し、今まで可能だったひざの動きに耐えることができなくなり、じわじわとすり減っていくことで変形性ひざ関節症が起こります。
変形性ひざ関節症はすり減った軟骨の破片が炎症を起こしたり、さらに軟骨がすり減ってなくなると、骨と骨が直にゴツゴツとあたって、痛みが生じたりします。この変形性ひざ関節症の進行を防ぐには、ひざに大きな負担をかけないことが大切になってきます。

普段の生活の中でひざに負担がかかる動作

(1)正座から立ち上がるとき
分析の結果、一番負担が大きかったのがこの動作です。
正座から立ち上がる準備の動きと立つ動きの2段階の動きが必要なため、ひざに衝撃を与え負担がかかります。
(2)高いところから降りたとき
深くひざを曲げて降りるとき、体重が片足にかかり負担を与えます。
(3)和式トイレから立ち上がるとき
正座と同じような動きですが立ち上がる準備ができているため、正座のときよりは負担が少なくなります。
(4)子供を抱き上げたとき
この動作は、ひざよりも腰に負担がかかります。

変形性ひざ関節症の治療

変形性ひざ関節症の治療には、大きく分けて保存治療と手術治療の2つがあります。
・ヒアルロン酸注射(保存治療)
保存治療の代表的なものがヒアルロン酸注射です。関節液に含まれる成分と同じヒアルロン酸を注射することで、ひざの動きを助けて痛みを取り除くことができます。

しかしこのような保存治療には限界があり、症状がひどくなると行われるのが手術治療です。手術治療には主に3つの方法があります。

・関節内郭清術(手術治療)
内視鏡を使って、削れてけばだった軟骨を取り除くことなどで、炎症を防ぐ方法です。傷はあまり残りませんが、症状が軽い人にしか効果は期待できません。

・骨切り術(手術治療)
骨の一部をくさび型に切ることで、曲がってしまった関節をまっすぐにする方法です。

・人工関節(手術治療)
すり減って機能しなくなった軟骨と骨を切除し、金属とプラスチックで作られたパーツをひざにはめ込む手術です。素材が良くなっていることなどもあり、よほどのことがない限り壊れることはないと言われています。
ただし、人工関節は本当に症状が悪くなったときに考えてほしい方法です。また無理な動きをすると関節と骨の間がゆるむこともあるため、激しいスポーツなどをする人にはお勧めできません。

ひざ痛対策エクササイズ

(1)仰向けに寝た状態でひざを伸ばし、太ももに力が入ることを意識しながら、片足ずつ上げます。
これでひざ関節を補う筋肉を鍛えることができます。
できるだけひざを伸ばし、一日に5分〜10分やってみましょう。

症状が出ても放っておく人が多いというひざ痛ですが、痛いとき、おかしいと思った時にきちんと診断を受けることが大切です。