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第12回(6/24) 尿路結石

ゲンキリサーチャー:えとう窓口(Wエンジン)
ドクター:諸角誠人(医学博士)

腎臓で生まれた結石が尿管を塞ぎ、激しい痛みを長時間にわたってもたらす尿路結石。結石が尿管に詰まって膀胱に尿が流れず、腎臓の内圧が急激に上昇して側腹部に痛みが生じ、それが下腹部に広がっていきます。

結石の正体

尿路結石の8〜9割を占めるシュウ酸カルシウム結石。これは腎臓でシュウ酸とカルシウムが結合し、タンパク質が接着剤の役割をして大きな石になるものです。
シュウ酸はホウレン草やブロッコリー、タケノコなどの野菜や紅茶、コーヒー、チョコレートなどにも含まれています。
身近な食べ物の成分で出来ている結石ですが、胃や腸など食べ物の通り道で2つの成分が出会うとすぐに結合し、便として排泄されるため問題はありません。ところがシュウ酸が単独で腎臓に届くと、結石ができる環境が整ってしまうのです。
日本人の多くがカルシウム不足と言われていますが、シュウ酸の摂取量に見合うだけのカルシウムを充分に摂ることが、結石の最大の予防法です。シュウ酸が多く含まれる食品は、ひと手間かけてカルシウムと一緒に摂るのがおススメです。

夏に気を付けたいこと

大量の汗をかき、尿の量が減るこれからの季節。尿の量が減り成分が濃くなると、シュウ酸カルシウムの結晶ができやすく、結石を作りやすい環境が整います。また日光を浴びることで生まれるビタミンD3が、胃や腸にあるカルシウムの吸収を促進するため、余ったシュウ酸が腎臓に送られてしまいます。
そこで大切なのが水分補給。腎臓に溜まったシュウ酸を尿と一緒に排泄しましょう。ただし、お酒は水分補給にはなりません。また糖の過剰摂取によって尿中へのカルシウムの排泄が増加しますので、糖分を含む飲料の摂りすぎにも注意しましょう。

結石を作らないために

(1)脂っこい食事
脂っこいものは脂肪酸に分解されますが、脂肪酸はカルシウムと非常に相性が良く、腸で出会うとすぐに結合してしまいます。結果、余ったシュウ酸が腎臓へ送られ、結石を作る元となってしまいます。
さらに尿路結石の経験者は、夕食でカロリーの大半を摂ることが多いのも特徴の一つです。そのため高血圧、糖尿病、高脂血症を合併している人も多く、尿路結石はメタボ関連疾患とも言えます。

(2)魔の時間帯
夜遅く食事を摂りすぐ寝るという生活が、結石ができる2つ目のポイントです。シュウ酸が腎臓に運ばれるのは食事をしてから1時間後くらいで、その後量が徐々に増え始め、2時間から4時間で最大となります。
この時間帯に寝ると尿が濃くなり排泄もしないので、シュウ酸などの濃度が高くなり結石ができやすい環境になってしまいます。

尿路結石予防のためには、食生活の見直しと食事を摂る時間、そして寝る前の排尿がポイントです。
他にも、柑橘系の果物に多く含まれるクエン酸は腎臓内のカルシウムと結合しやすいので、尿路結石をできにくくしてくれます。