
西山俊一・66歳の経営する
香川県善通寺市の建設会社が舞台。
ここでは、10人ほどの元暴力団員たちが住み込みで働いている。

西山はかつて暴力団組長だった。
敵対する組をダイナマイトで
襲ったこともあると言う武闘派。
太ももには拳銃でうたれたあと。
腹には短刀で刺されたあとがある。
その傷あとを見せながら
「やるのも英雄。やられるのも英雄。
それがヤクザの世界。
でも、それは間違いです」と静かに語る。
西山は38年前にカタギとなり、
仲間と建設会社・西山組を立ち上げ、
以来、元暴力団員を従業員として受け入れてきた。
全国の刑務所をまわり、
彼らと面会や手紙のやりとりをしながら、
自立・更生を応援してきた。
塀の中でも西山のウワサは広がっている。



暴力団対策法や暴力団排除条例の施行で、
暴力団員は締め付けられ、その数は年々減少。
国の施策は確実に
効果があらわれているように見える。

しかし、そう喜んではいられない現実をご覧頂く。
西山の元には塀の中からの
叫びが綴られた手紙がたくさん届く。
また、西山の元で働く元暴力団員たちの
赤裸々な告白は、見る人を愕然とさせる。
暴力団をやめた男達=ヤメ暴が、
今も漂流している。
プロデューサー:大園康志
ディレクター:下野賢志
制作:CBCテレビ 報道部