極みの料理

2014年3月11日放送分

愛知県岡崎市産 にんじん

産地のご紹介

長坂園芸 長坂進さん

長坂園芸 長坂進さん

profile

1952年、岡崎市生まれ。大病を患ったことをきっかけに農業の道へ。健康に対する強い思いから、無農薬・無化学肥料の野菜作りを追求。味の良さはもちろん、見た目にも美しい野菜は、レストランのシェフからも高い評価を集めている。

農薬と化学肥料を使わず、選び抜いた発酵菌でぼかし肥料を作り、野菜本来の香りと甘みを引き出す栽培方法で作ったにんじんです。

農業を始めたのは、病気を患ったことがきっかけでした。本来の仕事ができなくなり、体をいたわりながら、自分のペースでできる仕事はないだろうか。そう考えて、至ったのが農業でした。農薬や化学肥料を使わないという選択は、自分の健康を考えてのことでした。

少しでも免疫力を高めたいと思っていた頃、ミネラル分をしっかり摂ることが重要だと知ったのです。しかも、発酵肥料で作った野菜が、そうでないものに比べて、ミネラル分を多く含むことを知り、実践することに。ところが、無農薬野菜作りに関しては知識も経験もアドバイスしてくれる人もなく、失敗の連続。作った野菜を土に返すしかありませんでした。お客様に販売できる野菜が作れるようになるまで試行錯誤の3年でした。沢山の専門書を頼りに、自分なりの方法を少しずつ見つけていきました。

にんじんの栽培方法にも、私なりの工夫をたくさん施しています。例えば、土作りのために、収穫後の圃場でイネ科の植物を育てること。この植物は、根が1m20㎝以上伸びるので、畑の水はけを良くしてくれるのです。また、野菜のえぐみの元となる、土中の硝酸態窒素を吸収してくれるため、その後に育てる、にんじんがさわやかな甘みをもつようになります。私の農業を担っているのは、すべて自然界に存在するものだけです。おいしさというものは、見た目で伝わらないのが口惜しいところ。ぜひ味わって欲しいですね。

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