極みの料理

2014年1月14日放送分

愛知県豊川市産 豚肉 豊川エコポーク

食材のご紹介

JAひまわり 営農部畜産課 今泉則由さん

JAひまわり 営農部畜産課 今泉則由さん

食品のリサイクルによって、環境にやさしく、生産者の負担も軽減できる養豚業を実現できないだろうか。こうした問いから、豊川エコポークの開発は始まりました。当時、肉豚の飼料となる穀物は、バイオ燃料の原料としての需要が拡大し、飼料価格の高騰が危惧されていたのです。生産者の負担は苦しくなる一方。こうした状況を打開するために着目したのが、食品リサイクルでした。

食品残さを活用した養豚業はすでに各地で行われていました。そこで、私たちは先進的な取り組みを進めていた企業や産地へ視察を重ね、食品残さの供給元を探しました。調達した食品は飼料化するために液体状に加工するのですが、そのための施設も整備。食品残さと従来の配合飼料の割合やレシピも研究。肉質の試験も何度も行い、各専門機関から指導や助言を得て、現在の豊川エコポークが完成しました。

現在、主に使用している食品残さは、酢めしやうどん生地、パン粉、野菜くずが中心。どれも豊川市内の食品工場や県内の食品製造業者から届くものです。ちなみに、給食や飲食店などの食べ残しは使用しません。消費者の皆さんにも納得いただける品質にこだわりました。

豊川エコポークは柔らかく、小さな子どもから高齢者の方まで、おいしく召し上がっていただける豚肉です。豚肉らしさという点では控えめですが、クセがなく、あっさりとした味わいです。小売店での試食会では、一般的には硬くなりがちなモモ肉が柔らかいということで大好評に。なかには「豚肉を買うなら豊川エコポーク」というリピーターの方もいらっしゃいました。豊川エコポークを通して、食品リサイクルの取り組みにも理解を深めていただけるよう、さらなる普及に努めていきたいと思っています。

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