極みの料理

2009年11月17日放送分

三重県四日市市産 加藤牧場牛

産地のご紹介

加藤牧場 加藤勝也さん

加藤牧場 加藤勝也さん

profile

1960年、兵庫県相生市生まれ。製パン業を営む家の長男として生まれるが、結婚を機に加藤牧場を経営。輸入自由化やBSE、O-157などの問題をきっかけに、安全安心を提供できるブランド牛として加藤牧場牛の飼育をスタートした。

美味しい牛を育てるために大切なのは、牛にやさしく飼育すること。まず飼料には、周辺稲作農家からいただいた稲わらや麦わらを与えています。同じ気候、同じ環境で育った作物を口にすることが、牛の成長によいはずだと考えたんです。目の届く場所で作ったものだから、安心して与えることができるのも大きな利点です。

協力してくださる稲作農家の田には、ウチで作った特製の堆肥をたっぷりお返しすることにしました。すると、地力がグングン付いて、お米の実りがよくなったと評判になって。はじめは親戚や近くの稲作農家だけだったのが、今では遠く離れた大規模稲作農家も多く協力してくれるようになりました。米の実りがよくなれば、良い稲わらも増える。良い稲わらを食べれば、牛はもっと美味しくなり、頭数も増える。これは本当に最高の循環ですよ。

牧場の周辺は住宅地ですが、朝、幼稚園に向かう親子や小学生たちが、牧場の前で足を止めて「牛さん今日も元気だね」なんて声をかける姿も見られます。何てことない光景ですが、牛を育てている私たちにはとても幸せな瞬間。地域のみなさんに必要とされているんだと、あらためて実感します。

私が本格的に牧場を始めた頃、 50頭あまりだった母牛は、今や300頭に増え、ほぼ毎日のように仔牛が生まれています。生まれた仔牛から出荷される牛まで数えると、約1,000頭まで増えました。これらも全て、協力して頂ける稲作農家の皆様のお陰です。繁殖から肥育まで一貫して行っているから、一頭ごとの性格から体質まで、すべてを知り尽くしています。だからこそ、私たちが丹精込めて育てた「加藤牧場牛」は、全国各地の銘柄やブランドにも負けない自慢の逸品です。

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