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#535 9月10日

「円座のかんこ踊り」
三重県伊勢市(JR参宮線・伊勢市駅)
江戸初期、三重県に伝わった念仏踊りの一つである「かんこ踊り」。お盆の夜、独特の衣装を着けた踊り子たちが、かんこと呼ばれる太鼓を打ち鳴らしながら踊ります。円座町の正覚寺では、この伝統行事を大切に守り続けてきました。
三重県・伊勢地方に伝わる「かんこ踊り」。
お盆の夜、不思議な装束の踊り子たちが、境内で踊ります。
   
江戸時代初め、三重県各地に伝わった念仏踊りの「かんこ踊り」。
宮川の上流にある円座町、正覚寺では、伝統を絶やすまいと、保存会の人々が踊りを守り続けてきました。
   
「かんこ」とは小さな太鼓のこと。
踊り子は小学生から25歳くらいまでの少年と青年。
頭には馬の毛で作ったシャグマという被り物、子供は花笠を被り、腰みのという独特の装束を付けます。

シャグマや腰みのは、農業と漁業のシンボルともいわれます。
   
踊りは、境内の松明(たいまつ)を中心に、大太鼓や法螺貝、鉦(かね)、歌に合わせて回ります。
先祖供養のゆったりした念仏踊り、また、娯楽性の強い歌に、速い踊りと、趣が変わり、熱気に包まれた祭りの夜は更けていきます。
   

盆踊り本来の形ともいわれる「かんこ踊り」。
祖先を供養し、地域の豊作や発展を願い続けます。

   
お問い合わせ

円座町羯鼓踊保存会 0596-39-1350