今週の放送

#526　7月9日

「紀伊田辺　なんば焼」
和歌山県田辺市（JR紀勢線・紀伊田辺駅）

魚の味を生かし、もっちりとした弾力が魅力の蒲鉾、なんば焼。江戸時代の文化文政の頃よりその名がついたと言われています。伝統の蒲鉾づくりの技法を生かした焼き抜き蒲鉾。紀州田辺の代表的な特産物です。

紀伊田辺の祝いの膳を彩る　なんば焼。
四角い形に丸い焼付けが特徴の蒲鉾です。


	海の幸の宝庫、黒潮踊る太平洋に面した紀伊田辺は、古くから漁業が盛んでした。


なんば焼が生まれたのは、江戸時代の後期。田辺の領主が魚を土産にするため、日持ちを考え、魚の身をくずして焼き上げたのがはじまり。以来、材料のエソとグチの割合や焼き加減を工夫し、味に磨きをかけてきました。

なんば焼という名がついたのは、南蛮渡来の製法を取り入れたことから、あるいは、トウモロコシの田辺地方の方言、ナンバキビと、その焼き色が似ているからとも言われています。

もっちりと弾力のある歯ざわりと、魚の旨みが生きる　なんば焼は、故郷の自慢の味。
祝いの膳をはじめ、遠来の客のもてなしや手土産に、紀伊田辺の人々の暮らしに溶け込んでいます。


お問い合わせたな梅本店　０７３９－２２－５２０４