#164 1月9日 『伊勢のしめ縄』 三重県伊勢地方(JR参宮線伊勢市駅)
"しめ縄を一年中かける"風習が残る三重県・伊勢地方。
二見から鳥羽市へ向かう途中の国道沿いには、蘇民将来の伝説に由来する社を見る事が出来ます。幸せを願う思いは、いつの時代も変わりはありません。

神が宿る神聖な場所を示す「しめ縄」。伊勢地方では、「蘇民将来子孫家門」の木札を付けて飾ります。しかも、松の内が過ぎても、外すことはありません。三重県の伊勢地方には、しめ縄にまつわる伝説が残されているのです。

その昔、スサノオノミコトが、旅の途中、 伊勢の地で宿を探しあぐねてしまいます。
そんなミコトを温かく迎え入れたのは、 蘇民将来という貧しくても心豊かな男ただ一人でした。
その夜、ミコトは、夢で疫病が襲って来ることを知り、 蘇民の家に魔よけの縄を張り巡らせます。

朝になると、村は疫病で全滅。 しかし、蘇民の家だけが、その災難から免れたのです。さらに、スサノオノミコトは「蘇民将来子孫家門」と書いて、 門に示しておくようにと言い残しました。 蘇民の家では、その教えを守り、代々栄えたといいます。

いつ頃からか、「蘇民将来」の木札を下げ、 一年中飾られるようになった伊勢のしめ縄。 幸せを願う変わらぬ思いとともに、新しい時代に受け継がれていきます。