今までの公演
#335 | 大友康平「夢追い人」 |
今回のゲストは大友康平さん。ロックバンド『HOUND DOG』のボーカルとして名高い。大友さんは「歌うことがホーム、それ以外はアウェイという感覚でやってます」と歌への想いの強さを述べた。中井さんが「今日の気分はどうですか?」と質問すると、大友さんは「最悪です!!」とスタジオを笑いに包んだ。かなり緊張の様子の大友さん。セクシーの声で、どんなドラマを作り上げてくれるのか。スタートは二人とも板付き、椅子に座った状態でスタート。
二人は待合室で待つこと1時間が経っている。退屈になったのか、鶴瓶は「これは何の面接ですか?」と話しかける。大友は「僕が伺ったのは、ある企業の営業関係の面接だと・・・」と答える。鶴瓶は中にいる人に用があって待っているようだ。大友は面接を受けに来たようで、一次試験は通ったそう。今日の面接に全てがかかっている。すると大友は、突然昔の話をし始める。
大友は、学生時代は野球に明け暮れていた。甲子園に出場するほどの実力で、センターで4番。当時はチヤホヤされていたという。そんな大友のもとに、プロからスカウトが来た。それを父親に相談すると、父親は「そんな世界でクビになったらどうするんだ!!」と激怒した。大友は「親父に何が分かるんだ!!」と喧嘩をしてしまったという。結局大学には行くことになったが、大学では芽が出なかった。
野球で芽が出なかった大友は、友人に誘われてロックのライブを見に行った。そこでロックというものに魅了され、すごく感動したという。それからロックのイベンターとして活動するようになった。それを聞いた鶴瓶は「おたく魅力ありますなー。そんな人が何でクビになるんですか?」と、大友という人間に惹かれている。大友は「青臭いんですかね。好きなことにしか全力投球できないんですよ」と答える。すると鶴瓶は「何でこの会社に?」と、まるで面接官のような質問。大友は「ここで一花咲かせたいという淡い期待ですかね」と答えると、実はこの会社の社長も野球をやっていたと明かす。そこに親近感が沸いたようだ。鶴瓶は「やれますか?その年で」と投げかけると、大友は「ガッツとパワーと情熱だけで生きてきましたから」と力強く返答。野球の厳しい練習とロックのコンサートで受けたインパクトが、大友の原動力になっているようだ。
それを聞いた鶴瓶は、何かを悟ったように立ち上がる。鶴瓶が名前を聞くと、大友は「結城次郎といいます」と名乗る。すると鶴瓶は「よし、結城君・・・採用や」と言う。大友は状況を理解できないが、鶴瓶は続けて「わし社長の父親や。連絡待て」と言う。大友の熱い思いに胸を打たれた鶴瓶は、社長の父親として採用を決めた。状況を理解した大友は「ありがとうございます!!」と深々と頭を下げる。ここで中井さんのOKコール。
ドラマが終わると、大友さんの目には涙がうっすらと浮かんでいた。ドラマ中に語ったことは本当にあったことではないらしいが、ロックはもちろんのこと、野球も大好きだという。今回それを、即興ドラマの中で自身に投射したようだ。大友さんはとても緊張されていたようで「師匠が夢に出てきて、スゴイ不機嫌だったんですよ!!」と明かした。しかしプレビュートークで、師匠は「大友君・・・抜群や」とドラマのセリフと置き換えて大絶賛。大友さんの熱いハートを感じ、ご機嫌でスタジオを後にした。