今までの公演
#330 | 石井正則「クレーマー、クレーマー」 |
今回のゲストはお笑いコンビ『アリtoキリギリス』より石井正則さん。石井さんは入ってくると、アリtoキリギリスの秘話を教えてくださった。コンビ名は事務所に勝手に決められてしまったらしい。当時はどちらがアリで、キリギリスかも決まっていなかった。ある日「アリさん!!」と呼ばれた石井さんは、返事をして振り向いてしまったという。それが石井さんが『アリ』になったキッカケのようだ。さて鶴瓶さんと『アリ』さんの即興ドラマの始まり。スタート状況は石井さんはフロントの中、鶴瓶さんは外から入ってくる。お二人ともスーツ姿がお似合いだ。
鶴瓶は「石塚君!!」と叫びながら入ってくる。石井は「いらっしゃいませ」と出迎えるが、鶴瓶は「誰と勘違いしとんねん!!」と怒る。石井は誰かが入ってくると「いらっしゃいませ」と反射的に言ってしまうようだ。鶴瓶は「507号室に泊まっている中国人のヤンさん。なんか持ってきてと言われたんやけど」と展開する。しかし鶴瓶は中国語が分からず、何を言っているか分からなかったらしい。石井は中国語を話せるということで、フロントから電話をかける。
石井は電話を手にとると、中国語っぽく話しだす。あまりの『中国語っぽさ』に、鶴瓶は思わず笑ってしまう。石井は流暢に会話を続けるが、石井の様子に異変が。徐々にヒートアップし、大きな声で怒鳴りだす。石井は勢いよく電話を切るが、鶴瓶は石井の接客態度をとがめる。石井によると、電話をしたヤンさんからクレームが入ったようだ。部屋に髪の毛が落ちていたらしく、慰謝料を請求されたという。それで石井はカッとなってしまったが、フロントマンとしてはあるまじき行為だ。鶴瓶は謝罪の電話をかけ始める。
電話がつながると、鶴瓶は「シェシェ」と話しだす。中国語が全く分からないようで「シェシェ」を連発。『シェシェ』とは『ありがとう』という意味なので、話の脈絡がおかしい。話を進めていくが、鶴瓶にも異変が。鶴瓶は「おい!!こらっ!!いいすぎやろ!!」と旧に怒鳴りだす。謝罪するはずの鶴瓶までも、客に怒ってしまった。鶴瓶も紳士的ではない。
石井の外国語に興味津々の鶴瓶。石井は言語能力を評価されて採用された。香港のホテルにいた経験もあるという。鶴瓶は「何語話せんねん?」と聞くと、石井は「フランス語も多少話せます」と答える。偶然フランス人のモレシャンさんという人が宿泊中。鶴瓶は、石井の外国語をもっと聞きたいので、モレシャンさんに電話をかける。
モレシャンさんは日本語も話せる人だが、石井の為にわざわざフランス語で話してもらう。石井は電話をとると、フランス語っぽく話しだす。もちろんフランス語ではないが、流暢に話し続ける。すると再び石井に異変が。急に日本語になり「それちょっとどういうことですか?」と強めの口調。鶴瓶はいやな予感がして、石井を止めようとするが、石井は「それは無理です。出ていってもらうしかありません」と電話を切り「shit!!(ちくしょう!!)」と叫ぶ。モレシャンさんは「喫煙部屋から禁煙部屋に変えてくれ」と要求してきただけであった。二度目の過ちだけに、鶴瓶は怒りだす。石井は我に返り「僕はなんてことをしてしまったんだ・・・」と自己嫌悪に陥っている。
すると石井は「謝りに行った方がいいですかね?」と切り出す。鶴瓶が謝りに行くとこを勧めると、石井はフロントから出て行く。無事に解決して帰ってくるのか、心配な鶴瓶。すると「バタバタ」という大きな音と共に、フラフラしながら石井が帰ってきた。ネクタイも緩み上着も脱いで、服装は乱れている。石井は「やってらんないっすよ!!」と叫ぶ。鶴瓶は「お前まさか手出したんか!?」と驚きを隠せない。最悪の事態である。鶴瓶が再び怒りだすと、石井は我に返る。石井は「あーなんでいつも僕はこうなんだ」と自己嫌悪だが、時すでに遅し。鶴瓶は上司として、モレシャンさんに謝りに行く。不安そうに待つ石井であったが、そこに大きな足音が。鶴瓶は「なんじゃおらぁ!!」と叫びながら、上着を思いっきり投げ捨てる。正気の沙汰ではない。ここで見かねた中井さんのOKコール。
スーツがよく似合う石井さんに相応しい設定であったが、ドラマの内容は真逆。二人の『フロントマンにあるまじき行為』は、紳士とはかけ離れたものだった。そして鶴瓶さんは、石井さんの『それっぽい外国語』を「もっと聞いてたいわ!!」と大絶賛した。石井さんは「またのご利用をお待ちしております」と、紳士的にスタジオを後にした。