今までの公演

#324 市川由衣「わすれ形見」

今回のゲストは市川由衣さん。鶴瓶さんと顔を合わせるのは初めてだそう。中井さんに「生の鶴瓶さんはどうですか?」と聞かれると、市川さんは「テレビで見るよりも全然素敵です!!」と答える。鶴瓶さんは上機嫌だ。スジナシについて聞かれると、市川さんは「緊張しすぎて吐きそうです・・・」とかなり緊張している様子。スタート状況は市川さんがフレームイン、鶴瓶さんが編集長の席に座っている。

市川は入ってくると「こんにちわー編集長さんですか?」と仕掛ける。鶴瓶は副編集長らしい。鶴瓶が「編集長に何か用ですか?」と聞くと、市川は「スカウトされて面接に来たんです」と答える。しかし鶴瓶は「どんな人やった?」と不思議そうな顔をしている。市川が特徴を言うと、それは編集長ではないようだ。そもそも、この事務所ではスカウトを行っていないらしい。鶴瓶が「名前は?」と聞くと、市川は「ユキさんです」と答える。すると鶴瓶は「違いますね・・・うちのは牛って言うんですよ」と言う。市川が思わず「ギューさん!?」と聞き返すと、鶴瓶は「牛大西(ぎゅう おおにし)っていうんです」と半笑いで答える。市川がスカウトされたのは、ここの編集長ではないのは間違いないようだ。

すると市川は「代わりに面接してくださいよ」と頼む。以前にも、鶴瓶が勝手に面接をしたことがあったようだが、編集長に怒られてしまったらしい。鶴瓶は渋々面接を始める。面接を進めていくと、市川は「ユキさんって人はここに全く関係のない人なんですか?」と聞く。すると言葉が詰まる鶴瓶。実は、牛の前の編集長の名前は『幸村』らしい。しかし市川は『ユキ』ということしか聞いていなかった。

鶴瓶は、もう一度市川をスカウトした人の特徴を聞く。市川が「ロン毛で・・・」と特徴を挙げると、鶴瓶は「幸村や」と言う。市川は一昨日スカウトされたばかりだという。鶴瓶が他の特徴を聞くと、市川は「鼻にピアスしてました!!」と答える。ここで鶴瓶は幸村本人であると確信。すると鶴瓶の口から思いもよらない言葉が出る。「幸村・・・7年前に死んでるんですよ」。原因は事故による他界。遺体は誰も見ていないらしいが、車は丸焦げだった。

それを聞いた市川は「ねぇ・・・何で私が幸村さんに会ったか分かりますか?私のこと覚えてないですか?」と意味深な発言。鶴瓶は意味が分からない様子。更に、市川は「あんなに可愛がってくれたのに・・・」と続ける。二人はどこかで会ったことがあるのか。戸惑いを隠せない鶴瓶に対し、市川は「私が幸村さんに会ったんですよ?幸村さんは死んじゃったじゃないですか!!」と言うが、鶴瓶は呆然としている。すると市川の口からまさかの告白が。「私も死んでるんです」。市川は涙目に、うっすら笑顔を浮かべながら「思い出しました?」と聞く。その表情からは、過去の辛かった思い、鶴瓶に会えた喜びというものが滲み出ている。鶴瓶は「そんな訳ないよね?」と信じられない。市川は、幸村が事故を起こした時に車に乗っていた、幸村の娘だ。幼少時代に、鶴瓶はとても可愛がってくれたという。その思い出は市川の心の中に強く残っており、もちろん鶴瓶も忘れるわけがない。鶴瓶はまだ信じられない様子だが「大きくなったな・・・大丈夫やったか・・・?」と搾り出すような声で言う。市川は「うん・・・怖かったけど・・・」と強がる。父親である幸村も来たがっていたようだが「今回は私一人で来ちゃった」と寂しそうな様子。父親も連れて来たかったという市村の気持ちが、鶴瓶には痛いほど伝わっていた。ここで中井さんのOKコール。

ドラマが始まる前では、笑顔が溢れる鶴瓶さんと市川さん。明るいドラマが出来上がると思いきや、ドラマの後半では感動的なものへとなっていった。恐らく、感動で涙を流した人も少なくないだろう。プレビュートークでは、鶴瓶さんと中井さんはもちろんのこと、市川さんの眩しいほどの笑顔も耐えなかった。見ている人を感動させ、逆に笑顔を与えることも出来る。それが女優、市川由衣であり、スジナシを10年以上もこなしている鶴瓶師匠なのだ。

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