今までの公演
#316 | 梅宮辰夫 「前代未聞」 |
今回のゲストは梅宮辰夫さん。芸能界の超大御所登場に、鶴瓶さんと中井さんは大興奮の様子。鶴瓶さんともお付き合いが長いようで、入ってくるととても嬉しそう。スジナシは見たことがないらしいが、鶴瓶さんは「そんなことどうでもいいんですよ。来ていただいたことが嬉しいんです」と梅宮さんを心から歓迎した。番組の内容もあまり理解していないようだが、果たしてどのようなドラマが出来上がるのであろうか。設定は梅宮さんに相応しい『レストランのVIPルーム』だ。
ドラマのスタートは、梅宮が板付きでVIPな椅子に座っている。鶴瓶は入ってくると「お呼び頂いて・・・」と低姿勢で仕掛ける。梅宮は「おぉー会えて良かったよ」と答える。二人は古くからの知り合い。しかし二人が最後に会ったのはかなり前の話らしい。梅宮はその時のことを覚えていた。梅宮は「僕も良く覚えているよ・・・大阪の新地で。小林旭がいたよね」と、日本を代表する歌手の実名を挙げる。一体梅宮は何者なのか。
それを聞いた鶴瓶の顔はニヤニヤしている。鶴瓶は口を開き「あの時は確か小林さんが・・・」と言いかけると、梅宮は「優勝して!」と嬉しそうに続ける。しかし、二人はまるで思い出を共有しているかのように話はスムーズに進んでいく。後に分かることではあるが、なんとこれは二人の実際の思い出。現実の話だったのだ。
実際の昔話に花を咲かせた後、鶴瓶は「どうして私がここに来ると分かったんですか?」と話を展開する。すると梅宮は「鶴瓶が来るとは聞いてないよ」と答える。鶴瓶はドラマの中でも鶴瓶になったのだ。梅宮曰く『天の声』であるメールが届いたという。メールの内容はこうだ。「梅宮さんもあと何年も生きるおつもりじゃないでしょう。今のうちに会える人に会っておきなさい。アルバトロスというレストランに行けば、きっと大事な人に会えます」。二人はこのレストランに導かれたのだ。そして梅宮は自分を『梅宮』と名乗った。
二人は、再び昔話をし始める。小林旭と飲みに行ったエピソードである。小林さんは優勝賞金である30万円をばら撒いたらしい。その時、鶴瓶は「映画に出してやる」と小林から言われたらしいが、その話はそれ以来なかったという。恐らくこれも実際の話であろう。ここで様子がおかしいことに気付いた中井さんは「本題からずれてきていますね・・・」とブースで心配そうに見守っている。
梅宮は昔と今の芸能界の違いについて語っている。昔のタレントよりは、売れっ子でもお金が無かったようだ。梅宮は「昔は居酒屋に行っても『ツケ』ということが出来たが、今はそんなことは出来ないし世間が許してはくれない」と、世間が少しずつ厳しくなってきたことを指摘した。中井さんは相変わらず心配そうに見ている。もはや本来のスジナシからはかなり外れた内容になっている。
すると鶴瓶は「僕も普通に話したいんですけどね・・・これは『スジナシ』という番組なんですよね!!どういう形で出られたんですか!?」と半笑いで口にする。鶴瓶の発言により、二人は完全に即興ドラマの世界から帰ってきてしまった。中井さんも「これはもはや本来のスジナシではないですよね・・・」とブースで呟いた。
鶴瓶が現実に戻ってきたことにより、もはや対談である。鶴瓶は「もうぶっちゃけて言いますけど・・・辰兄(梅宮)に会えてめっちゃ嬉しいし、ずっと普通に話したかったんです!!」と心の内を明かした。中井さんは「向こうに言ってドラマを一度止めてきますね!」とブースを立ち上がった。中井がセットの中に入っていくと、鶴瓶はまず『スジナシ』という番組がどういうものかを説明した。鶴瓶はその説明をした上で「こういう風になった方がいいと思った」と率直な気持ちを述べた。10年以上即興ドラマを演じ続けてきた鶴瓶であったが、勿論このような展開は初めてだ。最初は必死にドラマを演じようとしていた二人であったが、少しずつ現実に戻ってくると、話したい内容が溢れ出してきた。スジナシが、芸能界の超大御所二人の対談の場になったのだ。
さてスジナシ恒例のタイトル付け。しかし鶴瓶さん、梅宮さんの話はとどまるところを知らない。対談中のお二人をバックに、中井さんは一人でタイトル付けして番組を締める。中井さんは「今回のタイトルは・・・『前代未聞』でいきたいと思います」と小声で言う。するとそれが聞こえたようで、鶴瓶さんは「うまいうまい!!」と笑いながら大満足の様子。お二人の話は、カメラが止まってからもしばらく続いた。