今までの公演
#313 | 田中麗奈 「関係者」 |
オープニングトークが始まると、中井さんは鶴瓶さんの服装をいじる。青のアロハシャツに白いパンツ、サングラスという格好だ。中井さんは『お金持ちのちょい悪親父』という衣装の発注をしたらしいが、鶴瓶さんは「これは完全にスジありますからね!!」とつっこんだ。さて、今回のゲストは田中麗奈さん。鶴瓶さんとは面識が深いようで、映画でも共演されたばかりのようだ。スタート状況は鶴瓶さんは板付き、田中さんはフレームインだ。田中さんは、持ち道具として荷物の入った引越し用のダンボールを部屋の中に置いた。
田中は部屋の中でダンボールを漁っている。荷物の整理をしているようだ。鶴瓶は入ってくると「どうですか?この部屋は?」と仕掛ける。田中は「すごくいいですね~」と気分が良さそうだ。それを見た鶴瓶は「あかんところがあったら言ってくださいね」と紳士的な対応。どうやら鶴瓶は不動産業者で、田中は引っ越してきた女性のようだ。
鶴瓶は田中と世間話をしているが、やたらと田中の私生活について知っている。田中は怖くなったのか「それで・・・今日は何ですか?」と聞く。鶴瓶は「いやいや最終打ち合わせとチェックですよ」と不動産業者らしいことを言うが、田中は不審そうに「本当に用事はそれですか?」と聞き返す。戸惑っている鶴瓶であったが、土足で部屋に上がりこんでいたことに気付く。これにより少し和やかな雰囲気が流れ、鶴瓶はなんとかこの場は切り抜ける。
鶴瓶は不動産業者として、田中の世話を5年程しているらしい。しかしこの5年の間に、田中は何度も引越しを繰り返しているようだ。理由は、田中いわく「同じ所にずっと腰を据えるのが好きじゃない」から。それを聞いた鶴瓶は「今度引越しをする時は早めに言って下さいね」と忠告する。さらに鶴瓶は「表札はどうしますか?出しますか?」と聞くと、田中は「・・・・いえ・・・・」と少し様子がおかしい。鶴瓶は知っていた。田中は昔ストーカーの被害に遭ったことがあるのだ。3階は一番危険らしいので、気をつけてくださいと注意を促す。
その話を聞くと、田中の様子が急変。田中は頭を抱え、フラフラしながら台所に行く。ストーカーの話をされ、かなり気分が悪くなったようだ。田中は「私が何をしたかも分からないけど・・・」とゆっくり口を開く。「一番分からないのは・・・どうして逃げても逃げても。その人が私の居場所を分かるのか・・・?」過去には玄関の前に人形や手紙が置いてあったこともあるという。引っ越したその日に置いてあったこともあるらしい。更に田中は「一番嫌だったのは・・・これ・・・なんだと思います!?」とかばんの中から指輪を取り出す。完全に田中の独壇場。
口を閉ざしていた鶴瓶であったが、ここでようやく「その人は・・・アナタのこと好きなんでしょうな」と口を開く。過去の被害は、防犯カメラによって犯人を特定することが出来なかったようだ。すると田中は「何で映ってないんですかね?ひょっとして・・・関・・係・・者・・?」と不敵な笑みを浮かべている。それに対し鶴瓶は相変わらず「好きなんでしょうな」としか言えない。
すると、田中は鶴瓶に無言のまま指輪を渡す。田中は少しずつ鶴瓶に詰め寄り、鶴瓶は後ろのめりになっていく。鶴瓶は搾り出したような声で「好きなんやけどな・・・」と言う。それを聞いた田中は「帰って!!」と叫ぶ。更に、髪を結んでいたシュシュを投げつけ「もう私の人生から消えてよ!!」と叫び、その場に崩れ落ちる。ここで中井さんの絶妙なOKコール。
ドラマが終わると、スタジオからは「おー」という感激の声と大きな拍手が送られた。田中さんの迫真の演技に、鶴瓶さんの顔にも思わず笑みがこぼれる。しかし鶴瓶さんは「結局俺は変態かい!!」とスタジオを笑いに包んだ。スジナシの大ファンだという田中さんは、ドラマ開始の直前に「テレビの前でビール飲んで見てるのが楽しいのにー!!」と言っていた。しかしプレビューが始まると「もうメチャクチャ楽しかったです!!ずっとやってたいですね!!」と即興ドラマを楽しんでいただけた様子。田中さんは『即興ドラマを演じる楽しさ』を肌で感じられたようで、笑顔でスタジオを後にした。