今までの公演

#263

 

堀内敬子 「陽だまり、ときどき毛ガニ」

今回のゲストは人気急上昇中の堀内敬子さん。その高い演技力で舞台・ドラマなど多方面で活躍中だ。鶴瓶さんも大ファンだそうで果たしてどんなスジナシになるのか・・・。

セットは女子更衣室が用意された。鶴瓶さんの衣裳は警備員姿。スタートは鶴瓶板付き、堀内フレームインで始まった。

鶴瓶さんは更衣室で何かを探している様子。そこへやってきた堀内。まさか警備員がいるとは思っていなかった堀内は驚くが、そんな彼女に鶴瓶はこういった。「通報がありましてね、盗撮、カメラが仕込んであるという、で調べているんですけどね・・・」それには動揺を見せる堀内。鶴瓶はすかさず質問攻めする。「ブラジャーとパンツにならはりましたか?」「ええ、ブラジャーとパンツ」と肯定する堀内に「ブラジャーとパンツ」と大きな声で被せてくる鶴瓶。「そんな大きな声で言わなくてもいいと思いますけど・・・」と不信感を募らせる。しかし職務上仕方が無いと押し切る鶴瓶に堀内も渋々納得しながら、調査に協力する。鶴瓶によると、盗撮騒ぎが起きたのは堀内さんがここに来るようになってから、だから盗撮犯は堀内をターゲットにしているふしがあるという。それを聞きさらに動揺を見せる堀内。鶴瓶は堀内のロッカー内を確認したり、堀内の個人的な話を執拗に聞き始める。

この警備員、何か様子がおかしい・・・。堀内の疑いの目は鶴瓶に向けられた。

鶴瓶は必死に否定するが、ただの警備員ではないことは確かなようだ。

ここから逃げ出さなければ・・・そう思った堀内は家に毛ガニが届いており、主人と食べるから一刻も早く戻らなければならないと言う。しかし鶴瓶は犯人のターゲットが堀内さんである以上、もう少し調査に協力して欲しいと、帰ることを認めない。

堀内は諦めたのか、鶴瓶の調査に付き合うことにした。いくつかの個人的な情報を聞き出す鶴瓶。主人の勤め先、おじさんのこと、毛ガニのことなど。そして少しずつ距離を詰めていく。みるみる内に興奮する鶴瓶、その口からは、堀内に対する想いのようなものが溢れてくる。

「あなたでしょ!仕掛けたの!言ってることおかしいですよ」核心を突いた堀内。しかし、鶴瓶は認めない。その否定振りは見抜かれた本性を隠そうとしているようにも見える。

「疑ったのは自分がおかしくなったから」そう言った堀内は、鶴瓶を犯人ではないと認め、自らの秘密を告白する。

「あたし、あと1週間の命だと言われて・・・」

家族にも秘密にしている重大な事実。それを知った鶴瓶も自らの秘密を告白します。

「絶対死なない、死んだらイヤ」

「え、なんで・・・」

「好きやもん」

いろいろな想いが堀内から溢れてきた。全てに優しく接することが出来るようになったのか、自然に堀内の腕は鶴瓶を抱きしめていた。

「頑張って生きてください。絶対いいことありますから」

それは鶴瓶だけではなく、自分にも言い聞かすように、搾り出した言霊。

堀内は、ストーカーの鶴瓶に対する嫌悪感など既に無く、鶴瓶と心で通じ合ったようだ。

「毛ガニ送ったの、僕です」

驚く堀内、しかしその顔を笑みで満たされ。

「今日一緒に食べましょうか?カニ」

「・・・呼ばれていいですか?」

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