今までの公演
#257
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小沢仁志 「こんにちは 満寿山です」 |
今回のゲストは“Vシネの四天王”とも呼ばれ、「顔面凶器の独り言」というブログまで展開する強面俳優の小沢仁志さん。設定は「雀荘」。
スタジオに登場した小沢は出前持ちの衣裳だが、何故だかかなりの威圧感。とても普通の出前持ちには見えない。もちろん出前持ちの衣裳だからといって出前持ちになるかどうかは分からないというのが、スジナシの面白いところでもあるのだが・・・。そんな威圧感たっぷりな小沢にやや腰が引け気味の様子の鶴瓶。小沢も「殴るのとかはアリですか?」などと始まる前から楽しんでる様子。
先に小沢フレームイン、後で鶴瓶フレームインと決まった設定だが、カウントダウン直前にも小沢が鶴瓶をビビらすので、鶴瓶は混乱してしまい、約束を破って先にフレームインしてしまった。そして混乱の中スジナシが始まった。
鶴瓶は雀荘のマスターとバイトのアケミちゃんを探しながら店へ入ってきた。当然居るはずもなく、しかし大声で探し続けていると出前を持って「毎度、満寿山です」と入ってきた小沢。2人は知り合いではない様子。鶴瓶は200万円をマスターに貸しており、その一部を返してもらうためにやってきたと告げる。それに「取立てですか?」と切り返す小沢。鶴瓶の取立て額が20万だと知ると、法定金利以上ではないかと詰め寄る小沢。普通の出前持ちにしては突っ込みどころが厳しい小沢。本当に小沢は出前持ちなのか?それとも?と疑いの目を向ける鶴瓶。どう見ても出前持ちには見えない小沢に怯える鶴瓶だが、出前持ちだと言って世間話を続ける小沢。
しかし、鶴瓶は依然として疑っており、その疑惑を晴らすために出前の中を見せてくれないか、とお願いするが、頑なに拒否する小沢。頼んだ人以外には見せないと言う。中には本当にラーメンとチャーハンが入っているのか?鶴瓶は急に怖くなり帰ろうとするが、小沢が強引に引き止める。笑顔を湛えた小沢と少し恐怖を感じている鶴瓶。そしてまた世間話が始まる。
「最近よくニュースで出るけど金のもつれで殺しちゃったりするじゃないですか?・・・まさかぁ?」とニヤニヤしながら話す小沢。必死に否定する鶴瓶。「キツイ取立てを苦に裏庭で首つったりしてるんじゃ・・・?」鶴瓶「・・・」鶴瓶の表情から生気が抜けて追い詰められたようにも見える。小沢は自分だけ出前の中身を見ながら思案中だ。しかし先ほどと変わって、小沢の顔に笑みは無い。
「人間って踏み越えちゃいけない一線ってあると思うんですよ。その一線を間違えて踏み越えたりすると、非業の死を遂げたり・・・」鶴瓶の表情には絶望すら浮かんで見える。マスターもアケミちゃんもずっといない・・・、と思った瞬間、「こんだけ待ってもマスターもアケミちゃんも来ませんよ」と小沢が冷たい表情で言い放つ。
「どうしても会いたいと言うなら何分か後に会えるかもしれませんね」と出前のフタを開けた・・・。そして。
「こん中に入っているのが、ラーメンなのか?ドスなのか?チャカなのか?・・・何だと思います?」「そんなクイズに答えたない・・・ラーメン・・・ラーメン・・・ラーメンです」「ま、そういうことにしておこうかなあ、今日のところは」と言って小沢は静かに帰っていった。
「踏み越えちゃいけない一線はあると思うよ」と一言残して。