今までの公演

#234

石田ゆり子

スジナシは、台本ナシ、打合せナシ、NGナシ、が大原則なのだが、今回史上初の即興ドラマ撮り直しという前代未聞の大事件が起こったのである・・・。ババーン!(効果音)

今回のゲストは石田ゆり子さん。劇団ひとりの屋外スジナシを観た石田さんは、自ら鶴瓶さんの楽屋に出向いて出演を立候補したという。そんなヤル気満々の石田さん、何やら策を練っているようでもありますが、それが後々火種を産むとは露知らず・・・。

一方の鶴瓶さんは、観客からの要望「バンザイと言う」を貰い、スタジオで着替えを始めた。この「バンザイ」がもとで史上初の撮り直しが行われようとは夢にも思わず・・・。

兎にも角にも、「旅館の一室」で2人板付きの即興ドラマが始まった。

しばし沈黙の2人。離れて座っている。先に言葉を発したのは窓際に座っている石田。「あのー、こういうことってあるんでしょうかね?」これは石田の策から繰り出された台詞である。対する鶴瓶。そうとは知らず「俺も初めてですよ」。この台詞、奇跡的に石田の意図する設定通りになっている様子である。そこで石田は策が通じたと思い「普通無いですよね?」と被せてきた。受けて鶴瓶「普通、名前も知らん、初めて会った。あんたみたいな綺麗な人と・・・」石田「(あれっ?少し脱線?)」鶴瓶「俺は冗談で言ったつもりが、ま、ま、そうことでいいわっていうことで、こうなったんだけど、・・・信じられない」石田「(なんだか伝わってなさそう)」

そんな石田の策など鶴瓶は当然知りません。で、決定的な発言が鶴瓶から出る。「そっちが泊まりに行こうみたいな・・・」鶴瓶はネットか何かで知り合った2人のカップルを演じているようだが、石田の意図は全く別。

肝心な石田の策は最後にばらします。後で2人のやり取りに戻ってみてくださいね。

しかし流石に立候補してきた石田。もう一つ別の策を練っていたのだ。それが、荷物として持ってきた大きなスーツケース。

鶴瓶はそのスーツケースを見て、一体何泊するつもりだったのかと言いながら、スーツケースを触ろうとする。すると石田は素早く動いて、鶴瓶には触らせず、軽々と持ち上げ入り口へと運ぶ。このスーツケースの策・・・。これも後でばらしますね。

ネットで知り合った2人だが、妙な緊張関係を保ったままドラマは終盤に突入。そこで石田が満を持しての爆弾発言。「私整形したんです」続けて「女だよ。今は」さらに「ちょっとオッサン、帰らせないよ!」と凄んでみせる。鶴瓶は緊迫し、「目的はなんだ?」と返す。一気にサスペンスへとドラマが加速して、石田がここへ鶴瓶をおびき出した設定になる。

そして石田「あんな小さい子を・・・なんで・・・」と怒りと悲しみに満ちた目で放つ。これは石田の復讐劇である。鶴瓶は必死に否定するが、得体の知れない恐怖が全体を覆ったところで「OKでーす」

緊迫のサスペンス劇完成かと思いきや、当の2人はポカンとしている。「なんでこれからやったのに・・・」と不満げな鶴瓶。渋々トークスタジオに入る鶴瓶だが、「だいたい『バンザイ』も言ってない」となり「もう1回初めから撮りなおそう」と提案した。会場からは割れんばかりの拍手。石田は戸惑いながらもOKし、史上初の即興ドラマ撮り直しが行われた・・・・。

 

2人板付きで撮り直し。

10秒前・・8,7,6,5,4,3,2!

・・・・・・・。

10分後。

石田「私は、佃島のり子じゃありません!」

鶴瓶「おかしな名前だと思って・・・そんな名前・・・」

石田「私は・・・ゴンダワラ・・・権田原です!」

鶴瓶「ごんだわら・・・(絶句)」

OKでーす。

即興ドラマ収録後、鶴瓶さんは「なんで2回やったんや・・・」とポツリ。

結局、お客さんに決めてもらい1本目をプレビューしたのです。

プレビューで明かされた石田さんの策。それは・・・。

最初の設定:相部屋になってしまった2人。

スーツケース:死体が隠してある。大人。推定体重70~80kg

台詞にしないと伝わらないんですね、と反省しきりの石田さん。最後に言いました。

「もう1回やらせてください!」

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