今までの公演
#141 | 石倉三郎 |
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鶴瓶は、石倉三郎を迎えて「スジナシのことは理解しくれてても、何も(展開とか)考えてへんやろな・・。」とささやかな不安と大きな期待を持ってスタジオに入った。石倉は、東映映画の大部屋の出。その後コントレオナルドを結成し、現在は俳優として活躍している。
設定は「大雪の日」。スタジオにはアパートらしき4畳半の和室、こたつがあり、窓の外には雪が降り、軒からは見事なつららが下がっている。スタジオのお客様のリクエストで石倉が部屋に居て鶴瓶が入ってくることになった。
石倉がこたつに入って居る所に鶴瓶が現れる。鶴瓶の「あ、先輩、早かったですね・・・」の一言でこの和室は鶴瓶の部屋ということになる。2人の関係は先輩と後輩で鶴瓶は、未だにうだつの上がらない独身生活。石倉は、自分の好きなように生きている気楽な自由人でこれまた独身であることになった。「先輩、実は今日は先輩に女の人を紹介しようと思ってるんです。ここに来ることになってますから・・。」と鶴瓶は石倉に言う。石倉は「そんな勝手なことするなよ。俺は自由きままに生きてるんだから決まった彼女なんていらない・・。」と乗ってこない。それどころか部屋の茶箪笥の中の菓子を見つけて「おい、それくれよ・・。」とか、話を発展させようとする気配も見せない。懸命な鶴瓶、何とか石倉を乗せようと必死・・・ついに借金の申し入れ。「いつか僕は先輩の保証人になりましたな・・。すんませんけどこんだけ貸して欲しいんです。」と指を二本出す。それが200万円と知った時、石倉に火が付いた。お金が必要な理由は鶴瓶の女関係だと言うのだ。「バカなこと言うなよ。そんな金持ってないし!」「そやから保証人になってくれたらそれでいいから・・。」「何で俺が!」「じゃ20万なら出しますか?」「なに~!!」動き出すスジナシドラマ。
鶴瓶が実は美人局に引っかかって男にお金を要求されていると伝えると石倉の説教が始まった。「お前はいつまでたっても親離れしてないんだよ!」「でももうすぐここにやって来るんです。」石倉にその始末を頼もうとしはじめる。「バカいうなよ!俺帰る!!」と怒る石倉。それを引き留めながら懇願する鶴瓶。石倉の凄さが爆裂・鶴瓶の見事な応酬・・・押し問答をしながら鶴瓶が窓の外を見ると相手がやってきたらしい。「先輩。来ました。」「え?」石倉も窓の外を見て少し驚いたのだが態度を一変させる。「おい。大丈夫だよ。」「大丈夫って?」「お前も最後の最後にツキがあったって訳だ・・。」と余裕の表情である。「どういうことですか?」「あいつな伊藤っていって俺の知り合いなんだ。大丈夫大丈夫。俺にまかせろ・・。」と落ち着いた様子で元の場所にどっかりと座る石倉。やっと石倉が主役になったところでOKとなる。ドラマが終わった後、鶴瓶は「兄さんは、脇役中の脇役でんな。主役になるのは嫌なんですか?反省しなはれ。」と話を展開させようとしなかった石倉を攻めるのだった・・。