今までの公演

#93 地井武男

地井武男さんを迎えてのスジナシの設定は、『荒れた部屋の男2人』。二人が散らかった狭い部屋に立っている所からスタートした。地井が部屋の住人で鶴瓶は隣の加藤さんを訪ねて来たが留守だったと言う。地井は外で途方に暮れていた様子の鶴瓶を部屋に招いたのだった。腹の探り合いの会話が進む中、鶴瓶は実は探偵で地井を調査に来たことを告白してしまう。隣の部屋の住人である加藤さんは殺されたということに・・。最初から自分を目当てに調査に来られたことに怒りを覚えながらも地井は無実である事を強く主張せず、「人を殺す人間は顔を見れば分かるものだよ・・。」と落ち着いた口調で鶴瓶を諭すように話しをしながら不自然だった鶴瓶の言動を分析し始める。「実は俺イラストをやってるんだ。似顔絵も描くんだ。」と言いながらスケッチブックとクレヨンを取り出し鶴瓶の前で描き始める地井。顔を描きながら「実はあんた、加藤さんの亡霊に悩まされてここの様子を見に来たんじゃないの?」「あんたが加藤さんを殺したんじゃないの?」と問い詰める。そんな状況から逃れようとする鶴瓶を地井が取り押さえる。地井はスジナシを終えて「役者は台本があって1ページ目の芝居をしていても10ページ目を知っている。先が分からないで芝居をするとこんなにリアリティーが出ることを改めて認識できました・・。」と最後は真面目なお話しをしてお帰りになりました。

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