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群馬大学病院で、腹腔鏡を使った手術を受けた患者が相次いで死亡し、
病院が院内調査委員会を設置して調査している。
かつて腹部の手術といえば開腹手術が主流だった。
しかし、患者の負担が大きく入院期間も長いことから、腹部に小さな穴をあけて、
直径1センチほどの細長い管状の手術器具を差し入れ、
管から入れた小さなカメラの映像で腹部内部の様子をモニターしながら、
マジックハンドのような手術器具で手術する腹腔鏡手術が、
十数年ほど前から普及し始めた。
この手術のメリットは、お腹を大きく切らないので、
患者の体力的負担が少なく、入院期間も短いこと。しかし、誰でも行える手術ではない。
患部を直接目で見て手で触って手術するのではなく、
モニターに映し出される平面の映像を見ながらマジックハンドを通しての手術となるため、専門的なトレーニングを受けた医師でないと難しいといわれている。
さらに、医師1人の技術だけでなく、手術に関わる全てのスタッフにも、
適切な研修が行われていなければならない。
院内調査では、腹腔鏡を扱う医師のみではなく、麻酔の体制や、
手術後の患者をケアする術後管理の体制、院内のスタッフの研修など、
病院全体の安全確保の環境について総合的に検証し、
再発防止に向けたしっかりとした改善計画を立てる必要がある。情報公開も重要だ。