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過去の成長記録
8月27日(日)
「気持ちの面が」とチームの
変貌を語るFC愛知一宮
点を取られた後の姿勢に苦言を呈するコーチ
守備にも攻撃の意識が必要と語る小倉氏
後半、反撃の起点となるけいじ
けいじのスルーパスを受けるあきら
あきらからのラストパスをあきとがシュート
とおやのPKが決まり反撃の機運が高まる
熱くなるベンチ内でこの日沈黙のヒデ監督
試合終了後「熱くなれなかった」とヒデ監督
「オシムの連動性」を教える小倉氏
 岐阜経済大学の大人用グラウンド。今回もここで試合を行った。対戦相手はなんと「愛知FC」の姉妹チーム「愛知FC一宮」。「愛知FC」の血筋を引く強豪だ。本隊から枝分かれした直後は、「愛知FC」に23対0で破れたという「一宮」。しかし、その屈辱をばねに1年半で急成長。県大会でも活躍する強豪へと変貌したのだ。その成長の要因をキャプテン渡辺健太君はこう分析する。「気持ちの面で変わった。以前はサッカーに対して強い気持ちがなかった。でも気持ちから切り替えた」。ヒデ監督とワッキーコーチは、手本となるチームだと感じた。今回の試合には、以前特別コーチとして指導してくれた元名古屋グランパスエイト、レフティーモンスターの小倉隆史氏が駆けつけてくれた。「気になって、気になって」そう言う小倉氏と監督、コーチはベンチから戦況をうかがう。前半早々攻め込まれるペナキッズ。木村の好判断で失点を防ぐものの、その直後、相手のセットプレー(CK)で失点。相手のヘディングに対して、足が止まっていたのだ。そして、その後もコーナーキックから失点。「皆がボールしか見てない」と解説の沢入氏が苦言を呈した。以前、沢入氏と行った練習の成果も全く見えない。ベンチで待機するキャプテン隼大からもついつい声が飛ぶ。「練習したことやれよ」

 重なる失点。ここで普段なら大声で指示を出すヒデ監督だが、この日は静かに戦況を見ている。なぜか口を開こうとしない。

 0対4で前半終了、ベンチではキッズに厳しいコメントが飛んだ。「点を取った一宮の選手の方が早くセンターサークルに戻っている。点を取られた君たちはとぼとぼと歩いている。これは気持ちの入っていない証拠だ」そして小倉氏が付け加えた。「守る時にも攻める気持ちを持って守れ」。

 後半開始、ペナキッズは更に苦境に追い込まれる。立て続けに2失点。しかし、ここからが意地の見せ所だった。前回、潜在能力を開花させたけいじが、ここでも起点となり、あきらあきとへとパスがつながり待望のゴール。更に勢いは増し、とおやが俊足で相手ゴールに迫りペナルティエリア内で倒される。このPKをきっちり決めて2点目を奪う。このまま攻撃の手を緩めずに攻めたいペナキッズだったが、しかし終了。

結局、2対8で敗れたのだった。試合後、この日、沈黙を続けていたヒデ監督がようやく口を開いた。「ほんとに声を出さないチーム。皆が熱くなれば俺も熱くなれるかと思ったが、あまりなれなかった」。この重い言葉にペナキッズもミーティングを開く。ベンチで試合を見ていたキャプテン隼大が言う。「なんで声出さんの?・・・声出さんと気合入らんて。点も取れん。声出せば気持ち盛り上がるし。コーチ、監督が熱くなれるように声出してね」。この言葉にイレブンは「オー」と声で応えた。

 そのペナキッズに、小倉氏が「広いピッチを活かすプレー」を伝授。それは現日本代表監督オシム氏のプレーでもあった。
今週のお言葉
「未来のことはわからない。
  しかし我々には過去が希望を
与えてくれるはずである。」
  ウィストン・チャーチル
元イギリス首相
吹き出し 吹き出し
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8月20日(日)
「ぜんぜん」の一言に思わず詰め寄るワッキーコーチ
才能を開花させたけいじが相手をふりきり・・・
そしてキラーパス
キラーパスの行方は・・・
見事りょうまに通りGKと1対1
シュートが決まり喜ぶりょーま、けいじ
そして喜ぶ監督、コーチ
その後もけいじのパスは冴えわたり・・・
ひたすら指示を出し続ける監督だったが・・・
惜しくも追加点を奪うことができなかった
 岐阜経済大学で行われた強化合宿。前回、元グランパスエイト初代主将の沢入重雄氏から新たなテクニックを教わったペナキッズは、それを活かすことができるのか、実戦練習を行う事にした。対戦相手は、各務原中央JFC。以前対戦し13対0とペナキッズに大勝した各務原FCにも選手を送り出している強豪だ。その代表である各務原市サッカー協会の石原興錫氏が、ペナキッズが岐阜で合宿を行っていることを知り協力を申し出てくれたのだった。各務原中央JFCには、各務原FCで既にペナキッズと戦ったメンバーもいる。その一人、清水光君にペナキッズの印象を聞いてみると「ぜんぜん」と軽くあしらわれてしまった。「もう少し言い方が・・・」とワッキーコーチが思わず清水君につめよるが、そう言われても仕方がないほどの試合内容だったのだ。

 ピッチ、ゴールは愛知FC戦の舞台となる瑞穂陸上競技場同様、大人用サイズ。強い日差しが照りつける中、試合開始のホイッスルが吹かれた。

 開始早々、ペースを握った各務原中央がゴール前に詰め寄るが、そこは、GK翔耶の好セーブで得点を許さない。しかし、執拗な攻撃の前に、ペナキッズのクリアが甘くなり失点。試合解説の沢入氏も「クリアが小さい」と残念がった。

 そして、前半終了間際、各務原中央が大きくゴール方向に蹴り上げたボールがGK翔耶の頭上を越えてゴール。2点ビハインドでハーフタイムを迎えた。

 ペナキッズは後半、ひざに痛みを抱えるキャプテン隼大をベンチに下げる。益々苦しい展開になるかと思われた時、しかし、救世主が現れることとなる。「後半、見せてやんな」監督、コーチのその言葉を受けてピッチに向かったペナキッズ。その中からけいじが突然フェイントをかけて相手中盤を抜き去り右サイドへ激走。そしてすぐさま中央を走るりょーまに鋭く速いパスを供給。りょーまがそれを受け取ると1対1となった相手GKを抜き去りシュート。思わず「100点の攻撃!」。沢入氏がそう評した見事なゴール。力強くガッツポーズを見せるヒデ監督。両手を挙げて小躍りするワッキーコーチ。けいじのキラーパスからの得点。今まで、小柄ながらその実力の片鱗を見せていたけいじが、いよいよ潜在能力を開花させた瞬間だった。そして、その後もけいじが起点となり攻撃パターンが形成される。彼の鋭いパスからじゅんやとおやのシュートが生まれる。残念ながらその後、得点できずに結果は1対4で敗戦。しかし、今までのペナキッズには無かったプレーがあった。ヒデ監督は言った。「発見があった。8月19日が楽しみになる試合だった」。ワッキーコーチが続く。「この感覚を忘れるんじゃない」。そしてけいじが言った。「(得点につながるラストパスを出せて)うれしかった。今も、その感覚を覚えている」。

 強化合宿が終わりを告げる。最後は決起集会「バーベキューパーティー」が待っていた。
今週のお言葉
「難問は分割せよ」
  ルネ・デカルト
(フランス・哲学者)
吹き出し 吹き出し
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8月13日(日)
サッカー選手の基本は「素早く動く」
~だらだら動く子供に「喝!」
フェイントを使ったスローインで
ボールキープ率をアップ
キッズに自信を与える沢入特別コーチ
ストイコビッチ(元ユーゴ代表)譲りの
セットプレーテクニックを学ぶキッズ
「ボールは一番ゴールに入りやすいところに
蹴れば良いんですよ」
とシンプルなプレーを進める沢入特別コーチ
 8月19日(土)午後5時5分、いよいよペナキッズは「愛知FCjr.選抜」と再戦する。残す時間はわずか。しかしペナキッズは攻撃力に不安を残していた。監督ヒデは、日頃からスタッフに「セットプレーを重点的に・・・。スローインをもっと・・・」などとメールを送り続けていた。そこで、今回は攻撃力アップをはかるために強化合宿をすることとなった。そして、特別コーチとして名古屋グランパスエイト初代キャプテンを務めた沢入重雄氏を招聘したのだ。

 晴天の大垣、岐阜経済大学のグラウンドに集まったペナキッズ。その前に現れた沢入氏は早速ウォーミングアップを始めようとする。その指示にゆっくりとスタンバイするキッズ。その時、沢入氏の熱い檄が早速飛んだ。「サッカー選手は素早く動く!」。サッカー選手は普段から素早く動く意識を持たなくてはいけないのだ。

 ボールを使ってのパス回し。それも、必ず一度顔を上げて相手を見てからパスを出す習慣をつけさせる。沢入氏は、普段から繰り返すことによって、体が自然と基本的動作を行えるようにしたかったのだ。

 ヒデ監督とワッキーコーチが「ふむふむ」とうなずく中、練習は進められてゆく。そして、いよいよヒデ監督が課題としている攻撃練習へと移る。

 まずはスローイン。過去の試合を見ると、ペナキッズは、そのほとんどを相手チームに奪われ大きなピンチを招いている。そこで沢入コーチのスペシャルテクニック。それは、ボールの受け手(味方)が相手DFのマークをはずすというより、大きく位置を変えることで、相手DFを引き付け、その後ろに出来たスペースにボールを投げ込み、別の味方選手がそのスペースでボールを奪うというものだ。これによって、けいじとおやのボールゲット率が飛躍的に向上した。

 そして、次にFKからのセットプレー。今までのペナキッズは、動く選手の位置に合わせて隼大がボールを蹴りこむというものだった。しかし蹴り込まれたボールの位置はゴールから遠く、シュートまで持ち込む前に相手DFに潰されていたのだ。そこで沢入コーチのスペシャルテクニック。隼大はとにかくゴールマウスを目がけてボールを蹴る。あとは、数名の攻撃陣が津波のようにゴール前に押し寄せるというものだ。シンプルだが、何層もの攻撃陣がゴール前に押し寄せ、ゴールの確率が非常に高まるのだ。実は、この作戦は沢入コーチが現役時代、ストイコビッチ(元ユーゴ代表)から授かったもの。当時の沢入氏も攻撃陣のポジションを複雑に考えすぎていたという。「ゴールに向かえばいいのだ」ストイコビッチは実にシンプルだった。

 その作戦で、ペナキッズの攻撃にも光が見えた。監督、コーチも「目からウロコが落ちた」と驚きを隠さなかった。沢入コーチが最後に皆に言った。「得点は一人で取るものではなく、皆で取るものだ。そして、それは簡単に取れるものではない。1点取るためには、膨大な練習が必要なのだ」と。

 

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8月6日(日)
DFの要、青山拓也のトレーニング
隼大に代わり初先発の太一(4年)
庄内川に登場した「おのしんじ」氏
雨に負けない青山拓也
 
GKじゅんやの好プレー
 
鈴木彼方君のループシュート
 
「雨を楽しめ」と指示を出すコーチ
 
頭を蹴られながらもくじけない青山
 
2点目を決めた鈴木彼方君
 
苦しい戦況を見守る監督
 
倒れながらも執念のクリアを見せる青山
 
試合後、熱くペナキッズを批評する
小野慎二監督
 8月19日に「愛知FC」との再戦が決まったペナキッズ。そんなペナキッズが、今回戦うのは「味鋺少年サッカークラブ」。隣町のライバルで過去の対戦成績は最高で引き分け。ペナキッズが勝利したことはない。そんな宿敵との試合内容が、ペナキッズを現在の実力をはかることになる。

 試合当日は朝から雨。ペナキッズにとってアウェイとなる庄内川河川敷のピッチには既に水溜りが見られた。条件の悪いピッチ。そして、更にこの日のペナキッズは守りの中心となる隼大(DF)と翔耶(GK)が欠場。GKには本来FWのじゅんや。そして、DFには太一を据え、センターバックを青山拓也に任すという非常体制で臨むこととなる。しかし、青山拓也のポリシーは「やればできる」。普段から家の畑作業を手伝い足腰を鍛える彼は、足場の悪いピッチでその実力を発揮してくれるだろう。

 試合前、ヒデ監督から驚くべき事実が告げられた。今日の試合には「おのしんじ」が来るというのだ。あのドイツW杯日本代表の小野選手がこの雨の河川敷に来てくれるのか。驚きを隠せないままピッチで「味鋺少年サッカークラブ」と対面するペナキッズ。そしてそこに「おのしんじ」氏が登場した。ワッキーコーチはすかさず失笑。そこには、小野選手とは似て非なる、ふっくらと肉付きのよい中年男性がいた。この方こそ「味鋺少年サッカークラブ」監督の小野慎二氏だった。見た目同様熱い檄を飛ばす小野監督。一方、ペナルティもぬかるんだピッチでの注意点を告げるとペナキッズを送り出す。

 いざキックオフ。互いが必死で前へ進もうとするが、水溜りでことごとくボールが止まってしまう。スピードに乗れない両チーム。青山拓也も相手のパスを外へ蹴りだす事でピンチを防いでゆく。しかし、そんな中「味鋺の高速ウイング」として小野監督が絶賛する注目選手、鈴木彼方君が空中へとループシュートを放つ。あえてスピードを殺したボールはGKじゅんやの頭上を越えゴールへと。味鋺が貴重な先取点を挙げた。

 いつもは熱く指示を出すヒデ監督の影で、比較的冷静に戦況を伺うワッキーコーチがこの日は熱く叫び続ける。「お前ら雨を楽しめ~!」「戦じゃ!戦じゃ~!」。そう。ワッキーコーチは雨が大好きだったのだ。現役時代、雨中では思い切りスライディングをして楽しんでいたのだ。ペナキッズにも雨を味方にして欲しいという思いがコーチにはあったのだ。

 後半に入り、益々雨量は増し、ピッチはほとんどプールと化していた。ボールコントロールは不能。とにかく前へ強く蹴り出すしかボールを進める方法がなくなっていた。その中、青山拓也は足を取られながらも食いついてゆく。転倒し、相手に頭を蹴られてもすぐに立ち上がり向かってゆく。得点できないものの、ピッチには気迫が満ち溢れていた。やがて終了のホイッスル。0対3。ペナキッズは「味鋺」に勝つことができなかった。しかし以前からペナキッズを知る小野慎二監督は、ペナキッズはまとまりつつあると一定の評価をくれた。ただ、デンジャラスゾーンとセーフティゾーンの使い方に苦言を呈した。この日、2点取った鈴木彼方君は、愛知FCに勝てるようエールをくれた。監督とコーチは試合結果とは別に、内容の熱さを褒めた。特に後半はワッキーコーチの「雨を楽しむサッカー」となっていた。

「熱いサッカーだったよ」

 そう語る監督、コーチの前に整列するぺナキッズの顔には泥が付着し、その激戦を物語っていた。

今週のお言葉
この世に生を受けたこと。
 それ自体が最大のチャンスではないか
  アイルトン・セナ
(ブラジル・F1レーサー)
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