先週の塩尻市街に続き、今週も長野県の楢川へやってきました。
とても空気が澄んでいて気持ちがよいです！今回は塩尻市の教育委員会の石井さんにお越しいただいて1日案内していただきました。まずは、国道19号沿いの道の駅の“木曾くらし工芸館”にやってきました。ここには、この地域特産の漆の作品がたくさん並んでいます。木曽漆器の特徴的な塗技法である「木曽堆朱（きそついしゅ）」は、漆を何層にも塗り重ねてから、磨いたり削ったりして模様を作る技法だそうで、どの職人さんが作られたものなのかわかるぐらい柄に個性がはっきり現れるそうです。また、1998年の長野オリンピックのメダルの実物も飾られています。メダルが漆なんて驚きですよね！漆の産地なので、漆器のメダルにしたらどうか？と若い職人さんが提案したそうですよ。そして２階には、漆塗りのガラス製品も。金属と漆、ガラスと漆・・・様々なコラボレーションがあるのにはびっくりしました。

木曽平沢の街の中にある“丸嘉小坂漆器”さん。木曾暮らしの工芸館で拝見したガラスと漆のコラボレーションの作品の職人さんがいるお店です。丸嘉小坂漆器店は、約70年前に創業され、伝統を受け継ぎながら新しいことに挑戦し続け漆工と木工の工房を営まれています。その中でも日常使いができるようにガラスと漆にはかなり苦労したようです。また2階には、家具を中心とした作品も。体に合わせて柔らかく沈んでくれるベッドやいすなどは、何もしたくなくなるような気持ちよさで本気で欲しくなってしまいました。
漆は家具に使っても食器に使っても安全な塗料なので、これからの未来にも漆は絶対に絶やしてはいけないと小坂さんの言葉が印象的でした。

木曽平沢の通りを歩き、これぞ漆！という商品がずらっと並んだ“伊藤寛司商店”へお邪魔しました。創業明治3年という180年もの歴史がある老舗の漆器店です。趣のある土蔵の作業場で職人さんが作業されているというので、特別に見させていただきました。ひとつひとつ手塗りした器は、純度100％の手作りの漆で、色艶ともにさすがの一言。上塗りで1日にお椀を最低100個以上塗って一人前という言葉に、静かだけど熱い情熱を感じます。上塗りが終わると乾燥させるのですが、乾燥したばかりの、できたてホヤホヤの漆器を触らせていただきました。使い込むほど艶もでてくるそうで長く使う楽しみがありますよね。
そして奥様のちょっとお茶でも・・・の言葉に甘えてさせていただき、漆のお椀で抹茶をいただきました。漆器ならではのしっとりした口当たりで、その心配りとあわせ心からほっこりです。

続いてやってきたのは、中山道木曽路奈良井宿。
日本で最長の宿場町と言われ、１キロにわたりつながっています。街並みは国の重要伝統的建造群保存地区に選定されています。上・中・下3つのエリアに分かれていて、町の境目は鍵の手とよばれクランクした道と水場がセットになっているそうですよ。
歩いていると気持ち良い風と一緒に香ばしい匂いがしてきました。その正体は五平餅！
ご飯のようなおやつのような五平餅が大好物なわたしはもちろん寄り道です！
ご飯前ですが・・・五平餅は別腹ということでいただいちゃいました～！ペロッといけちゃう大きさでお散歩にはぴったりです！

歩いているとオシャレなお土産屋さんを発見しました。栃の木を使った雑貨・小物がたくさんあります。器にするのは狂いなくいいという、石井さんの言葉にグッときますね！
お土産にぴったりなものが見つかりますので、ぜひお散歩中に寄ってみてくださいね！

今日のお食事は“御宿 伊勢屋”さんでいただきました！江戸時代後期に建てられたおよそ築200年の歴史ある母屋が素敵な御宿なんです。昔は馬で旅をした方が馬と一緒に入ってきてここで馬を休めて、人は畳で休んでいくというスタイルだったそうですよ。
ご主人は5代目となり、ジビエの鹿肉の唐揚げやニジマス、そして鯉など地元の食材をふんだんに使ったお料理でお客様をおもてなしされています。たくさんのお料理とユニークなご主人のトークで、美味しい楽しいお食事タイムでした。ちなみに「まちイチ」で長野県にお邪魔して、初めてのお蕎麦かも？！ごちそうさまでした。