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第275回(10/16)

その症状もしかして・・・知っておきたい大人のぜんそく

ゲスト 羽野晶紀 プレゼンター 木本武宏

子供がなる病気と思われがちなぜんそくですが、実は40代以降の大人の発症が多いということがわかっています。

ぜんそく

ぜんそくは、気管や気管支が狭くなる病気です。気管支の内部に炎症が起きて筋肉が収縮、気道が狭くなり苦しくなります。
症状としては、息がしづらい、ゼーゼー、ヒューヒューといった音が出る、咳が出るなどがあげられます。
ぜんそくの主な原因はダニやほこり、動物の毛、食べ物など身近なものによるアレルギー反応です。ところが40歳以上で発症する人の多くは、アレルギーを持っていない人が多いのも事実です。アレルギーの原因がはっきりしない場合の多くは感染型と呼ばれ、風邪や気管支炎にかかって咳がでて、それが治まらない状態のままぜんそくの症状が出始めます。

好酸球

アレルギーがなくても起こる、大人のぜんそく。実はアレルギーの有る無しにかかわらず、白血球の一種「好酸球」という細胞が気管支を荒らしてぜんそくの原因になります。
この好酸球は誰の身体の中にもある細胞で、なぜ突然気管支を攻撃し始めるのかは、まだわかっていません。
原因不明ということを考えると、予防も非常に難しいというのが現状です。

発作を防ぐ

予防が難しい大人のぜんそく。もし発症してしまったら、大切なのは発作を防ぐことです。
発作を誘因するものはアレルゲン、疲労、たばこの煙、風邪、ストレスなど日常生活に多く潜んでいます。なかでも今の時期気を付けなければならないのが「気象」です。
気管支は大気にさらされていて、気温や気圧の変化を敏感に感じ取ります。そのため台風が近づいたり、気温の変化が激しい今の時期は注意が必要です。また室内でも、寒暖の差が激しいと発作を起こしやすくなります。

さらに発作を防ぐには、患者さん自身が自分で体調管理をすることがとても重要になってきます。
吐き出せる息の量を測定し、気管支のつまり具合を調べるピークフロー検査で毎日その値を記録し、あわせて発作の有無や服用した薬の種類も記録。そうすることで症状がひどくなる前に病院を受診し、発作を未然に防ぐことができます。

また、ぜんそくの患者さんも運動は可能です。特に、湿度があって発作が起こりにくい水泳はおすすめです。