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第202回(5/2)

仰天!こりゃーゲンジツか!? あなたの知らないコラーゲンの正体

ゲスト 山口いづみ プレゼンター 六車奈々

美肌に効果があると言われているコラーゲン。しかし実は、コラーゲンの含量が高いものを食べても全てが肌に効果があるわけではないのです。

コラーゲンとは?

コラーゲンの実物は、プルプルしているものではなく繊維状になっています。人の肌の中で、コラーゲンの繊維はネット状に張り巡らされて表皮を支え、弾力のあるクッションとなっています。コラーゲンが足りないと表皮を支えられなくなり、陥没します。これが「シワ」です。

このコラーゲン、実はタンパク質の一種。体内で消化酵素によって分解され、他のタンパク質と同じく全てアミノ酸になってしまいます。つまり、胃に入った時点で、コラーゲンではなくなっているということ。そのため食べたコラーゲンが直接肌に補給されることはありえないのです。肌のコラーゲンは、再び体内で作られたものです。
コラーゲンの原料となるアミノ酸は、ご飯、魚、肉などほぼ全ての食べ物に含まれるので、タンパク質を食事で摂取すれば、コラーゲンの補給は十分なのです。
アミノ酸をコラーゲンにするのに必要なのが酵素ですが、その酵素の働きを助けるのがビタミンCです。ビタミンCは、コラーゲンの量を増やすのに必要な栄養素と言えるでしょう。

骨とコラーゲンの関係

コラーゲンは、肌以外にも骨、軟骨、血管、内臓、筋肉などにも存在しています。肌のコラーゲン同様、骨や血管などのコラーゲンも、食べて取り込んだアミノ酸によって作られますが、やはり加齢によって減少し、様々なトラブルの原因となっています。

骨は、重さではカルシウムが8割ですが、体積ではカルシウムとコラーゲンが半分ずつ。コラーゲンが、骨折の原因として重要な働きをすることもわかってきました。つまり、骨密度(カルシウムの量)が正常でも、骨折する場合があるのです。

善玉架橋と悪玉架橋

コラーゲン同士をつなぎ止めている「架橋」。コラーゲンを規則正しくつないでいるのが「善玉架橋」で、これは骨質の良い状態です。骨はしなやかで強くなります。
しかし間違った場所をつなぐ「悪玉架橋」は、さびた鉄筋のように骨をもろくし、圧迫骨折の原因になることもあります。このサビは、老化が進むと増えていきます。
また高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、骨や血管などの悪玉架橋を増加させる傾向にあります。

悪玉架橋を減らすには、食事の改善が有効です。
ビタミンB6(にんにく、ごま、ピーナッツ、まぐろ赤身、肉類)、B12(しじみ、はまぐり、レバー)、葉酸(のり、枝豆、パセリ、緑茶)が含まれる食材を選びましょう。
また、善玉架橋を増やすには運動が効果的です。1日30分歩く事を続ければ骨を作る細胞に刺激が加わり、質の良い善玉架橋が出来ていきます。
骨質改善は、高齢になってから始めても効果がありますので、 食事改善と運動を継続して行ってみて下さい。