第118回(8/24)
女性にも分かってほしい!
男の宿命 前立腺トラブル最新事情
ゲスト | 布施博 |
50代の男性の5割、60代の6割、70代では7割の人が抱えるという前立腺のトラブル。前立腺には、加齢に伴い2つの危機が訪れると言われています。
1つは前立腺肥大、そしてもう1つが前立腺がんです。
前立腺肥大
前立腺肥大は加齢現象の一つで、誰でも40代頃から肥大してきます。正常な状態でくるみほどの大きさの前立腺が、リンゴくらいの大きさまで肥大した例もあります。この肥大した前立腺が尿道を圧迫し、尿トラブルの原因になるのです。
『国際前立腺症状スコアチェック項目』 | |
(1) | この1ヶ月の間に、尿をした後にまだ尿が残っている感じがありましたか? |
(2) | この1ヶ月の間に、尿をしてから2時間以内にもう一度しなくてはならないことがありましたか? |
(3) | この1ヶ月の間に、尿をしている間に尿が何度も途切れることがありましたか? |
(4) | この1ヶ月の間に、尿を我慢するのが難しいことがありましたか? |
(5) | この1ヶ月の間に、尿の勢いが弱いことがありましたか? |
(6) | この1ヶ月の間に、尿をし始めるためにお腹に力を入れることがありましたか? |
(7) | この1ヶ月の間に、夜寝てから朝起きるまでに、ふつう何回尿をするために起きましたか? |
これらの質問に6段階で答えて、点数を出してみましょう。
((7)に関しては、排尿の回数が点数になります。5回以上は5点で計算して下さい)
|
点数の目安 | 7点以下 8~19点 20~35点 |
軽症 中等症 重症 |
軽症の場合は、検査等により肥大の経過を見ます。中等症の場合は投薬によって尿道をひろげ、尿の通りをよくします。
重症になると手術が必要で、尿道を圧迫する肥大部分を切除します。排尿障害の症状を感じたら、病院で診察を受けるようにしましょう。
前立腺がん
最近日本人男性にも急増中の前立腺がん。前立腺の外側にがん細胞ができやすいため、尿トラブルなどの自覚症状がないのが特長です。
しかしその前立腺がんの早期発見を可能にしたのが、前立腺から分泌されるPSAの血中濃度を測るPSA検査です。もしもの場合の備え、50歳を過ぎたら定期的に検査を受けるようにしましょう。
また、脂肪分を多く摂ると前立腺がんの進行が早くなることがわかっています。逆に、大豆イソフラボンには前立腺がんの進行を遅らせる効果が期待できます。
比較的脂肪分が少なく、大豆イソフラボンを多く含む和食は、前立腺がんには良いと言えるでしょう。