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特集アーカイブ 5時台特集

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2018年2月1日

こころの歳時記 2月 ~美しい自然でつづる日本の四季~

取材先 / 神宮外宮、神宮宮域林、
その他の里山や里海など
所在地 / 三重県伊勢市・南伊勢町・
愛知県名古屋市・新城市・
田原市など各地
連絡先 / 神宮司廳(非公開)

 このコーナーは2月の歳時記を、伊勢神宮の神事や「俳句」、「やまと言葉」と共に、美しい日本の自然の映像で表現する「映像歳時記」。
1月下旬から2月にかけて各地で開花するのが梅の花。
2月3日は節分。
まだまだ真冬の山里で早くも「セツブンソウ」が顔を出す。
節分の翌日2月4日が二十四節気の「立春」。
暦の上ではこの日から春。
気温は真冬でも、日々力強さを増す太陽の光に春の兆しを感じる「光の春」。
雑木林の地面で、カサコソと音を立てて木の葉をひっくり返し、冬眠する虫を探しているのは、「木の葉返し」の異名を持つ冬鳥の「シロハラ」。
2月中旬頃、田んぼの氷の下にカエルの卵が見つかることも。
温かい雨の日に田んぼや浅い沼でいち早く産卵するニホンアカガエルの卵。
2月18日は二十四節気の「雨水」。
降る雪が雨に変わり始め、里では雪解けが始まる頃。
昔から農耕を始める時期の目安とされた重要な暦。
この頃伊勢神宮では、春の耕作始めにあたり、五穀豊穣を祈る「祈年祭」が厳かに催される。
稲作とともにあった日本人の暮らし。
自然を敬い、豊作を祈るその心は、2000年たった今も、神宮の神事の中に脈々と生き続けている。内宮の奥にある聖なる森、「神宮宮域林」の2月は、野生のヤブツバキの花で彩られる。
雪が解け始めた里では、フキノトウが顔を出す。
フキノトウは、フキの花の集まり。
一つ一つの花は小さいが純白で美しい。
水のきれいな川の河口では、ハゼの仲間の「シロウオ」が産卵のためにさかのぼってくる。
石の下にびっしりと卵を産み、その生涯を終える。
渥美半島など温暖な地方で満開を迎えた菜の花は、見る人の心の中にも春風を呼んでくれそうな光景である。