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特集アーカイブ 5時台特集

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2017年11月1日

こころの歳時記 11月 ~美しい自然でつづる日本の四季~

取材先 / 神宮内宮、神宮宮域林、
その他の里山や里海など
所在地 / 三重県伊勢市・松坂市・
愛知県名古屋市・美浜町など各地
連絡先 / 神宮司廳(非公開)

このコーナーは11月の歳時記を、伊勢神宮の神事や「俳句」、「やまと言葉」と共に、美しい映像で表現しようと試みた「映像歳時記」。
晩秋を代表する花、リンドウ。伊勢神宮の背後にある神聖な森「神宮宮域林」には、伊勢の朝(あさ)熊山(まやま)で発見されてその名がつけられた珍しいリンドウの一種、アサマリンドウが点々と青く美しい花を咲かせる。
川沿いにたなびくススキに似た白い穂は「風聞(かぜきき)草(ぐさ)」の異名を持つオギ。葉が秋風で摺れるサラサラとした音は「荻の声」という秋の季語にもなっている。11月7日は二十四節気の「立冬」。暦の上ではこの日から冬。
ちょうどこの頃、北国から渡って来る美しい冬鳥ジョウビタキは、都会の公園にもよく現れる愛らしい小鳥。背中の白点から「紋付鳥」とも呼ばれる。
秋の季語「山装う」とは、紅葉で山が錦のように彩られる様子。中でも一番の人気はモミジ。夕日で燃えるように赤く輝く「照(てり)紅葉(もみじ)」の美しさは格別。
晩秋の静かな三河湾の岸辺は貝殻の宝庫。真珠のような艶と光を通す薄く美しいナミマガシワの貝殻は、両手に入れて耳元で振るとチンチロと美しい音色を出すため、チンチロ貝の別名を持つ。沿岸の子どもたちの懐かしい遊び。
11月22日は二十四節気の「小雪(しょうせつ)」。北国から雪の便りが届き出す。
11月23日は伊勢神宮の新嘗祭。収穫された新穀を神々に奉り、その恵みに感謝して国民の繁栄を祈る神事。
木枯らしが吹き出す11月でも、風のなく暖かい「小春日和」の「日溜り」には、最後の命を燃やす虫たちが集まる。そこではイナゴが交尾し、ヤマトシジミが産卵し、次の世代に命を託す。太陽はすべての命の源である。