一五一会

名古屋のライバル局出身の平岡敏治氏(現ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)が、CBCの制作番組を見て思ったことを自由に書き、約20年前の採用試験において彼を書類選考で落としたCBCに対して、ある種の御礼をするコラムである。

<コラム>ジャージに革靴が眩い…オシャレ俳優・滝藤賢一 同郷同い年の地下社会人が羨む“好きのベクトル”

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<コラム>ジャージに革靴が眩い…オシャレ俳優・滝藤賢一 同郷同い年の地下社会人が羨む“好きのベクトル”
【コラム:ナゴヤ東新町 一五一会】

 同じ1976年に生まれ、同じ名古屋で育ったはずなのに、この違いは何なのか…。俳優・滝藤賢一さんの私服がカッコよすぎるのである。

 滝藤さんと言えば、大ヒットドラマ『半沢直樹』や朝ドラ『半分、青い。』などにご出演の名優。だが今回、私が彼を目にしたのは、6日深夜に地元・名古屋のCBCテレビが放送していたバラエティー番組『本能Z』だ。

 普段は主にブレイク前の芸人さんがゲストで登場する同番組。

 しかも最近では「2019年のM−1はコイツらだ!」として1月9日に登場後、2月1日に解散してしまったコンビもあったくらいなので、滝藤さんがスタジオで放つ圧倒的なキラキラ感は、さらに増幅されて見えた。


■ジャージに革靴

 この日の滝藤さんは、ファッションの世界に明るくない私がたどたどしく表現すれば、上は青や緑を基調とした複数のチェック柄のゆったりとしたカットソー。下は薄紫のラインが左右外側にのびる黒のジャージ、足元は黒の革靴という装いだった。

 ジャージに革靴。ジャージに革靴でカッコいいのである。

 やはり、名古屋出身でも東京で活躍されていらっしゃるとセンスも磨かれ、さらには大勢に見られるお仕事をされているから、これだけスタイリッシュになるに違いない…。

 在名古屋時間が長く、人目に触れないで生きる地下社会人である自分との差を、そこに見出そうとしていた私。だがそんな推論は脆くも崩れた。


■高校時代から通い詰める

 滝藤さんは名古屋の本山にある『BEVERLYHILLS・CHICKEN』というセレクトショップに、高校時代から通い詰めていたというのだ。

 番組で店内の様子が紹介されていたが、確かにハイセンスな服や小物であふれていた。一方で、その店を今回の『本能Z』で初めて知った42歳。滝藤さんと私とでは、ファッションへの取り組み方がそもそも根底から異なっていたようだった。

 同じ名古屋にいた彼が本山のショップで服を吟味していたころ、高校で学年最下位だった私は、学年トップの同級生女子に告白するため、憑りつかれたように勉強ばかりしていた。どこかに買い物に行った記憶すらない。

 だが結果的に夢破れ、その後大学1年生でアルバイトを始めたあたりから、時間的にも精神的にも、そして金銭的にも比較的余裕のある生活が始まった。すると、沸々とある感情が芽生えたのである。

「女の子にモテたい」

 そこからようやく、私のオシャレ活動はスタートした。見た目を気にしない女子もいるだろうが、構えは広い方がいい。


■外見の安心感を求めて

 過去の蓄積もなければ、美的な素養もあるほうではなかったため、とにかくファッション誌にすがり、それを金科玉条とした。要は誰かのマネだ。

 社会人になって稼ぎが増えても、その方向性は変わらず。高いモノを買って身につけておけば、異性対策としては間違いないだろうと、歯を食いしばってハイブランドにも手を出すようになった。

 今になって客観的に見ると、私が当時追い求めていたのはオシャレ感でもなんでもなく、ただ単に“外見の安心感”でしかなかった。


■好きって素晴らしい

 その証拠に、「女の子にモテたい」という動機面の減衰とともに、ファッションへの興味・関心も激減。今や我が家のクローゼットの主力たちは見事に10年選手だらけだ。

 滝藤さんはご結婚されていて、お子様も4人いらっしゃるという。

 それでもなおかつカッコいいのは、ファッションに対して私の様な「誰かからの見た目」的な邪な発想がなく、純粋に自分がどのようなスタイルでいたいかを追求し、それ自体を楽しんでいらっしゃるからなのだろう。

 さらにそうした方ほど、周りからは魅力的に見えるものなのだ。好きって素晴らしい。

 今の自分が好きで取り組んでいることと言えば、お酒を飲むこと、ネトゲをすること、よく寝ること。

 これらを熱心に追求する日々が続いているが、滝藤さんを見ていて、ちょっとこれではマズいかもしれないとは思った。


平岡敏治(ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)

画像:滝藤賢一さん(C)CBCテレビ(12日15:04)

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